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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

進行前立腺がんは骨転移の治療が大切…放射線は発症48時間以内に

公開日: 更新日:

 男性なら前立腺のことは気になるでしょう。クルミほどの大きさの臓器で、そこにできる腫瘍が前立腺がんです。先日、米国ではグラミー賞を6度受賞したサックス奏者のデイビッド・サンボーンが前立腺がんの合併症で亡くなりました。享年78。6年前から闘病しながら演奏を続け、来年には日本公演も予定されていたようですから、詳しいことは分かりませんが病状が急変したのでしょうか。

 日本では、演出家の宮本亜門さん(66)が手術で全摘。それから5年が過ぎたいまも、元気に活躍されています。芸人の間寛平さん(74)は、放射線治療でこのがんを克服されました。

 一般に前立腺がんは、がんの中では比較的穏やかです。全がん協の調査によると、5年生存率はステージ1~3まで100%。それでも、中には悪性度の高いタイプもあります。

 前立腺がんのマーカーはPSAで、血液検査で調べられますから、皆さんもチェックしたことがあるかもしれません。4までが正常で、4~10はグレーゾーン。そのうち25~40%にがんがあるとされます。

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