経済ニュースの核心
-
日本製鉄に立ちはだかるUSスチール巨大労組と族議員たち…買収完了への道のりはまだ1合目
日暮れて道遠し──。日本製鉄関係者にとってはそんな思いだろう。日鉄が米国鉄鋼大手、USスチールに対して提案していた買収計画が先週末、同社の臨時株主総会で承認された。 だが買収実現に向けての正…
-
スーパー「オーケー」創業者の飯田勧氏が死去…「関西スーパー」買収の夢はかなわず
首都圏を中心に展開するスーパー「オーケー」の創業者で会長の飯田勧氏が2日、肺炎のため死去した。96歳だった。 飯田氏は1928年、東京都生まれ。終戦直後の45年に家業の酒類問屋、岡永商店(現…
-
米中で激化する“半導体戦争”…ハイテク分野での軋轢は増すばかり、4月下旬からの決算発表に注目
半導体などハイテク分野で米国と中国の軋轢は増している。 英フィナンシャル・タイムズによると、中国は政府使用のパソコンとサーバーから、米国のインテル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズのCPU…
-
KKR傘下の西友が北海道・九州から事業撤退へ…「西武」と同じ運命をたどるのか?
「解体・切り売りによる『出口戦略』の序章では」。流通業界関係者の間ではこんな見方も飛び交う。 米投資ファンド・KKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)傘下の総合スーパー大手、西友が北海道と九…
-
上場目指す「ポケトーク」の死角…親会社ソースネクストは2期連続赤字
AI(人工知能)搭載の携帯翻訳端末事業を手掛ける「ポケトーク」が上場準備に入った。みずほ証券を主幹事に選び、2025年中に上場申請して新規株式公開(IPO)を目指す。海外や法人事業を強化するのが狙い…
-
株価上昇で日本の「幸福度」は上がるのか いつの間にか世界50位前後に低迷しっぱなし
岸田首相は「新しい資本主義」を掲げ、「資産所得倍増」「貯蓄から投資へ」を推進している。現実的に、株式などリスク資産を保有しなければ所得倍増は難しい。「ハイリスク・ハイリターン」は資産運用の常識である…
-
小林製薬「紅麹」サプリ健康被害で思い出す…もうひとつの“コバヤシ”との不吉な符合
コバヤシ──。メディアなどを通じてその名前が報じられると「省内の空気が一瞬凍りついた」という。厚生労働省幹部のひとりが打ち明ける。 2020年、当時オリックス傘下だった中堅後発薬メーカー「小…
-
大正製薬がMBOで非上場化へ…舞台裏では取引金融機関の激しい“つばぜり合い”が
大正製薬ホールディングス(上原明社長)が東京都内で18日開催した臨時株主総会で、株式非公開化に向けた株式併合などの議案を可決した。東証スタンダード市場の上場は4月9日に廃止となる。 大正製薬…
-
日銀は17年ぶりの利上げだが…生活者視点では「ゼロ金利」継続中
不景気だと「黒」がはやる。いまも、街を歩くと高校生から高齢の男女まで黒の服装ばかりが目立ち、中にはマスクまで黒の人がいる。市中を走る車も役員送迎車でもないのに黒が多い。いまや「黒一色」の日常か。 …
-
ブラザー工業に丸和HD…東京株式市場で「闇討ち」「辻斬り」のような同意なき買収が続発
東京株式市場で「闇討ち」や「辻斬り」が横行している。相手先企業の経営陣の賛同がなくても強引に買収を仕掛ける、いわゆる「同意なき買収」――の続発だ。 今月13日にはミシンを祖業とするブラザー工…
-
「ゴジラは宝」で米アカデミー賞受賞! 東宝・松岡宏泰社長の“知的財産戦略”が結実
アメリカ映画界で最高の栄誉とされるアカデミー賞の各賞の発表がロサンゼルスで行われ、視覚効果賞に山崎貴監督の「ゴジラ-1.0」が選ばれた。視覚効果賞を日本の作品が受賞したのは初めての快挙だ。 「…
-
日経平均は天井つけた? 今後の日本への投資は米大統領選がカギを握る
バイデン米大統領は今月7日に一般教書演説を行った。冒頭、ロシアのウクライナ侵攻を批判し、議会に対してウクライナ支援を呼びかけたが、経済面では、半導体支援の「CHIPSおよび科学法」などによって米国へ…
-
寄らば大樹なのか…銀行傘下入りする「ロボットアドバイザー」の今後は
新NISAが始まり、資産運用への関心が高まっているが、その有力ツールとして注目されているのがロボットアドバイザー(ロボアド)だ。運用商品の選択、バランス調整など投資を自動的に行ってくれるもので、日々…
-
過去最高益喧伝の裏で…景気は混沌、下請け企業の賃金上昇は実現するのか
日産自動車(以下日産)が「下請けいじめ」、すなわち下請法違反を公正取引委員会から指摘された。日産は下請け企業に支払いの不当な減額を行っていたが、不当な減額強要は数十年前に始まり常態化していた可能性が…
-
ビッグモーター、グッドスピードの再生処理案固まるも…「難路はこれから」の厳しい状況
「不正」中古車販売大手2社の処理案が今月上旬、相次いで固まった。 自動車保険金の不正請求を繰り返していたビッグモーターと、不正請求に加えて不適切会計まで発覚した東証グロース上場のグッドスピード…
-
京都名門企業の象徴「オムロン」苦境…純利益予想98%減、中国依存が徒に
体温計・血圧計などで知られる京都の名門企業、オムロンが苦境に陥っている。 オムロンは2024年3月期の業績見通しを下方修正し、純利益予想を前年度比98%減の15億円に引き下げた。昨年4月の年…
-
米中衝突の新たな火ダネになるか? 2024年「AIスマホ元年」も日本は出遅れ
米調査会社IDCによると中国の2023年第4四半期の折りたたみスマートフォン(以下スマホ)出荷台数は前年同期比2.5倍の約277万台だった。 世界最大の通信基地局メーカーでもある華為技術(フ…
-
株価爆上がりの陰で進むリストラ…オムロン、ソニーIE、資生堂の狙いは?
歴史的な連日の株高に、盛り上がる大幅賃上げムード……。いささか浮かれ過ぎの気がしないでもないが、その裏でこのところ相次いでいるのが有力企業による大規模な人員削減計画の発表だ。 2月26日にフ…
-
給与のデジタル払い 解禁から間もなく1年も導入進まず…いまだに申請事業者は4社だけ?
DX社会を象徴する画期的な新サービスとみられている給与のデジタル払いが遅々として進んでいない。給与のデジタル払いは昨年4月に解禁されたが、1年近くが経過したいまも導入したという企業は聞いたことがない…
-
日本経済のマイナス成長は続くのに株高の違和感…年度末の3月相場はどうなる?
先週、インターホン越しに工事関係者を名乗る青年が現れ、お話があると言われた。玄関ドアを開けると、「この先で工事を行うので、車両通行などご迷惑になるからと挨拶に来ました」「おひとりでお住まいですか」と…