著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

「築地」再開発の事業者が決定…三井不動産連合に「読売」も参加する“ごった煮”状態に

公開日: 更新日:

「これ以上都心に人集めてどうするの」。地元中央区の住民からはこんな疑問の声も聞かれる。

 東京・築地市場跡地の再開発を担う事業者が先週末、三井不動産を中心とした企業連合に決まった。都が昨夏公募した事業者選定入札には三井不連合を含め2グループが名乗りを上げていた。しかし有識者からなる都の審査委員会は「対抗馬」について、再開発事業への参加資格など複数の項目で要件を満たしておらず、「失格が相当」と判断したという。

 都関係者の間では当初から三井不連合が「ド本命視」されており、ディベロッパー業界からは「入札の形だけ整えた印象。事実上の随意契約では」といった皮肉も漏れる。

 三井不連合には明治神宮外苑再開発計画をはじめ、このところ不動産ビジネスを巡って三井不との蜜月ぶりがとみに際立つ読売新聞グループ本社が“準主役級”として参加する。その他、大林組を除くスーパーゼネコン4社やトヨタ不動産など計11社で構成する。

■「まるで租借地」の声も

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