著者のコラム一覧
小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

福岡市最後の大開発「九大跡地」に福岡PayPayドームを上回るアリーナ誕生か?

公開日: 更新日:

 福岡市「最後の大開発」といわれる九州大学箱崎キャンパス跡地(福岡市東区)の再開発が動き出そうとしている。九州大学が福岡市郊外の伊都キャンパスへ移転完了してからはや6年。跡地開発は事業規模1000億円ともいわれる国内最大規模のプロジェクトだ。

 キャンパス跡地は東京ドーム約10個分、プロ野球ソフトバンクホークスの本拠地「福岡ペイペイドーム」の7個分に相当する約50ヘクタールもの広さを誇る。その再開発を担う事業者の選定作業が進んでいるのだ。焦点となっているのがアリーナの建設だ。応募した企業グループからはコンサートの誘致などの都市間競争で必要との意見がある一方で採算性を疑問視する声も聞かれる。九大などの所有者は5月にも事業者を決定する予定で、アリーナの是非を巡る水面下の戦いが熱を帯びている。

 九州大学箱崎キャンパス跡地の再開発に名乗りを上げているのは、「国内最大級のアリーナ」建設を描く九州電力などのグループ、最先端のITを活用した街づくりを掲げるJR九州や西鉄、西部ガスなどでつくるグループ、そして、福岡市東区に本社を置き、ディスカウントストアなどを全国に展開する「トライアル」の3グループだ。トライアルグループにはセブン&アイ・ホールディングスやサントリーといった大手企業など42社と連携して、将来的には合弁会社をつくって「福岡発のシリコンバレー」を目指すという構想だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 3

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし

  4. 4

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  5. 5

    日産本社ビルを970億円で事実上買収…台湾系自動車部品メーカー「敏実集団」の狙い

  1. 6

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

  2. 7

    ホタテ漁で栄華を極めた北海道猿払村は中国への輸出停止でどうなった?漁師はメディアに“警戒モード”

  3. 8

    防衛網は大丈夫か? 危惧される日本のデジタル脆弱性…競争力ランクは中国、韓国より下位

  4. 9

    飛び交う玉木雄一郎代表「12月辞任説」…国民民主党ついに倫理委員会で“グラドル不倫”調査

  5. 10

    麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  3. 3

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  2. 7

    高市首相のいらん答弁で中国の怒りエスカレート…トンデモ政権が農水産業生産者と庶民を“見殺し”に

  3. 8

    ナイツ塙が創価学会YouTube登場で話題…氷川きよしや鈴木奈々、加藤綾菜も信仰オープンの背景

  4. 9

    高市首相の台湾有事めぐる国会答弁引き出した立憲議員を“悪玉”にする陰謀論のトンチンカン

  5. 10

    今田美桜「3億円トラブル」報道と11.24スペシャルイベント延期の“点と線”…体調不良説が再燃するウラ