大相撲 人気力士丸わかり名鑑
-
“二刀流”琴勝峰は「大鵬」級のスケール感と素質の持ち主
「そりゃあ、ウチも取りに行きたかったよ」 こう話す親方が少なくない。 埼玉栄高校を卒業後に佐渡ケ嶽部屋に入門し、2017年11月場所の前相撲でデビュー。2年後、19年11月場所で十両に…
-
エリート一家の3代目 “坊ちゃん”琴ノ若は高校で相撲に覚醒
父は元関脇琴ノ若、母方の祖父は元横綱琴桜。そんな相撲エリートの家系に生まれた2代目琴ノ若は「少なくとも親父以上の素質がある」と、言われている。体格も191センチ、181キロだった父にひけをとらない。…
-
遊牧民出身の霧馬山 強みはアントニオ猪木ばりの二重関節
どの親方も「あれは化けるぞ」と口を揃える。 モンゴルでも首都ウランバートルではなく、北はロシア、東は中国内モンゴル自治区に隣接するドルノド県出身。逸ノ城と同じく、遊牧民として生まれ育ち、幼少…
-
徳勝龍の相撲人生を変えた大横綱・北の湖親方からの助言
たった一言で人生が変わることもある。徳勝龍の身に起こったのもそれだ。 相撲を始めた小学4年から、突き押し一本。近大では学生横綱にこそなれなかったものの、押し相撲は「プロでも十分に通用する」と…
-
兄弟初の新入幕 小早川隆景由来の若隆景は三矢訓の出世頭
長男が若隆元、次男が若元春、そして三男の若隆景……日本史好きならピンとくるのではないか。 実の兄弟である彼ら3人のしこ名は、中国地方の戦国大名、毛利元就の3人の息子に由来している。「三本の矢…
-
稽古量と体格はピカイチも 東龍強の抜けきれない“投げ癖”
なぜ、最大の武器を生かさないのか。 2003年、15歳のときに朝青龍も通った明徳義塾高に留学。卒業後は相撲部屋の門を叩くと思われていたが、なぜか九州情報大学に進学した。 「要は『空いて…
-
新入幕を果たした剣翔桃太郎はナマクラ刀を研ぎ直せるか
「怠け癖というかグータラな性格を何とかしないことには……」 さるタニマチ筋がこう苦笑いする。 相撲強豪校で鳴らす埼玉栄から日大相撲部を経て角界入り。これだけ聞くと相撲エリートだが、経歴…
-
照強翔輝は根性の人 学校サボっても相撲道場には通い続け
多彩な技を持つが、だからといって「業師」というと、ちょっと違う。炎鵬に次いで、幕内で2番目の軽量力士。幕下で長く過ごし、今年3月場所で新入幕を果たした。 「猫だましや足とりなど、勝つためには何…
-
双子の兄は貴ノ富士 弟・貴源治は激しい“突き押し”が武器
兄より先に新入幕を果たした。 旧貴乃花部屋出身で、十両の貴ノ富士は双子の兄。中学時代は兄弟でバスケットボールのオール茨城の選抜メンバーに選ばれ、NBA入りした八村塁と対戦経験もある。 …
-
36歳の豊ノ島大樹は大ケガから再起をかけモデルチェンジ
相撲好きなら、この力士を知らない人はいないだろう。明るくひょうきんで、サービス精神旺盛。バラエティー番組への出演も多い。 2004年9月場所で新入幕を果たすと、その後は約10年、幕内の常連だ…
-
性格がマジメすぎる矢後太規 元横綱に可愛がられた“堅物”
「マジメなんですが、ちょっと堅すぎる点が玉にキズですね」 あるタニマチ筋が、苦笑いする。 中央大学出身の大卒力士ながら、小手先に頼った小技は使わない、正統派の四つ相撲。巨体を生かした、…
-
最軽量99kgでも強い圧力 炎鵬晃は体重増加が出世の鍵
体は小さくとも、馬力は並以上だ。 新入幕を果たした今場所初日は185キロの巨漢・徳勝龍に勝利。軽量ならではの身軽さを生かし、体重差86キロの相手を翻弄した。 しかし、白鵬の内弟子であ…
-
遅咲きの“銀鼠色”志摩ノ海航洋はケガでも腐らず稽古に邁進
ケガの多い大相撲では「腐らない」ことも、資質のひとつだ。 近大時代に幕下付け出しの資格は得られなかったものの、序ノ口からわずか4場所で幕下まで昇進。このままいけば十両も確実……と思われていた…
-
モンゴル生まれで日本育ち…大翔鵬清洋“唯一の欠点”とは
そうと言われなければ、外国人力士だとは気付かないだろう。 出身地はモンゴルの首都ウランバートル市だが、実はモンゴルより日本での暮らしが長い。10歳のとき、母親が日本に留学したのをきっかけに、…
-
新入幕・友風 “大相撲”か“ピアノ”の分岐点で嘉風に出会う
後にも先にも、こんな力士はいないだろう。 初土俵から所要11場所での新入幕は、年6場所制になった1958年以降、4番目のスピード出世。正攻法の押し相撲を武器にし、どんな相手にも真正面から当た…
-
エンジンに見合う肉体に成長 隆の勝は笑顔がトレードマーク
「入門当時は無名も無名だったが、ここ最近の成長ぶりは目覚ましい。まだまだ成長途中なので、いずれは三役、もっと上も目指せる」とは相撲記者の弁だ。 隆の勝(23)は千葉県柏市に生まれ、中卒で千賀ノ…
-
ブラジル出身の日系3世 魁聖一郎は霜降り牛に難儀していた
ブラジル生まれの日系3世。父方の祖父母が日本人だという。 お国柄だけにサッカーが盛んな土地だが、魁聖(31)は興味なし。「みんながやっていたからやっていたけど、うまくなかったし……」とは本人…
-
立ち会い前「ホウ!」禁じられ…悩む琴勇輝の唯一の欠点
琴勇輝(27)の名を一躍有名にしたのが「ホウ!」だろう。立ち合い前に気合を入れるための掛け声で、白鵬から「犬じゃないんだからほえるな」と苦言を呈されても、意に介さず。2016年3月場所では横綱日馬富…
-
押し相撲が持ち味の大翔丸は特長らしい特長がないのが特徴
「欠点らしい欠点はないけど何かが足りない。そんな力士です」 相撲記者も、こう言って苦笑いする。 名は体を表すの言葉通り、背中を丸めた前傾姿勢を取りハズ押しで前に前に突き進む押し相撲が持…
-
ブルガリアの怪腕・碧山は「ケガさえなければ大関」だった
過去、「ケガさえなければ……」と惜しまれた力士は数知れず。碧山もそのひとりになってしまうのか。 昨年7月場所は千秋楽まで横綱白鵬と優勝争いを繰り広げた。惜しくも賜杯は逃したものの、13勝2敗…