最軽量99kgでも強い圧力 炎鵬晃は体重増加が出世の鍵

公開日: 更新日:

宮城野部屋・前頭14枚目・24歳

 体は小さくとも、馬力は並以上だ。

 新入幕を果たした今場所初日は185キロの巨漢・徳勝龍に勝利。軽量ならではの身軽さを生かし、体重差86キロの相手を翻弄した。

 しかし、白鵬の内弟子である炎鵬の武器は、スピードだけではない。対戦経験がある某力士は、「圧力が凄い」と、こう続ける。

「99キロしかないのに、前に出てくる圧がハンパじゃない。稽古場では油断していたとはいえ、あの白鵬関を土俵際まで一気にもっていったこともある。168センチと身長が低いから、やりにくさもありますね。投げる力も強く、下から下から攻めてくるから小柄でも強敵ですよ」

 とはいえ、軽すぎるのも問題だ。現在、幕内の平均体重は163・9キロ。他の力士と並ぶと、炎鵬はまるで大人の中に交じった子供のようなもの。まともに張り合ったら、それこそケガの恐れがある。白鵬や宮城野親方から常々、「体重を増やせ」と苦言を呈されているが……。

「小食だから太れないんですよ。一般人と同じくらいしか食べられないんじゃないかな。その上、白米のにおいが嫌いというんです。部屋のちゃんこでも、最初から鍋の汁をかけて食べている。宮城野部屋の米は北海道産のゆめぴりかなので、うまいはずなんですけどねえ……。なんにせよ、太れないのでは、これ以上の出世は難しい。いざアクシデントが起こったら、他の力士なら軽傷で済むところが重傷まで発展しかねない。それが軽量級の宿命でもある。今のところ、大きなケガがないのが救いだけど、毎日ヒヤヒヤですよ」(タニマチ筋)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々