新入幕を果たした剣翔桃太郎はナマクラ刀を研ぎ直せるか

公開日: 更新日:

追手風部屋・前頭14枚目

「怠け癖というかグータラな性格を何とかしないことには……」

 さるタニマチ筋がこう苦笑いする。

 相撲強豪校で鳴らす埼玉栄から日大相撲部を経て角界入り。これだけ聞くと相撲エリートだが、経歴に比べて中身がいまひとつだ。

「素質はあるんですよ。上手をとって引きつけて前に出たら、そうは負けない。ただ、稽古嫌いなので地力がつかない。その上、2年前に腰を痛めてからというもの、1、2番取ると腰痛が再発するそうで、ますます稽古ができなくなった。欲もあまりない。2016年1月場所で新十両になってからというもの、22場所連続で番付を維持。落ちもせず、上がりもしなかった。しかも8勝7敗や7勝8敗という帳尻合わせのような成績がやたら多い。本人は『勝ち越すと安心しちゃうんですよ』と話していた。しこ名は勇ましい『剣』ですが、緊張感がない、のんびり屋のナマクラだともっぱらです」(前出のタニマチ筋)

 それが先場所、珍しく13勝2敗と大きく勝ち越し、自身初の十両優勝。新入幕を決めた。好調の要因となったのは、まさかの「腰痛」。長い相撲が取れないため、「早く勝負を決めよう」と速攻を仕掛けたことが功を奏したという。「やれば出来る」を地でいく力士だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ