第一人者が教える 認知症のすべて
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膝の痛みがあって歩行習慣がない人は認知症リスクが1.9倍
膝の痛みがあると認知症の発症リスクが高くなる──。大阪大学の研究チームがこんな結果を発表しています。それによると、65~79歳で膝痛がある人は痛みがない人に比べ、3年以内の認知症の発症が1.73倍高…
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血管を守ろう…脳卒中のリスクを上げる3つの病気をまずチェック
みなさん、血管の健康を守る努力をしていますか? 認知症対策で重要なのが、血管です。血管は体中に張り巡らされています。血管を血液が通り、それに乗って赤血球が酸素を体の隅々にまで運んでいきます。…
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脳腫瘍で手術後、聞き取れないほど言語不明瞭となり認知機能も低下
オンライン健脳カフェに寄せられた質問です。 「友人のご主人が言葉をうまく話せず、病院で脳腫瘍と診断されました。手術となり、2カ月間入院。先日退院したのですが、何を話しているのか聞き取れないほど…
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“治る認知症”…代表的な2つの内科的な原因疾患
認知症にはいくつかの種類があり、代表的なものがアルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症です。これらは完治が難しく、いかに症状の進行を遅らせるか、症状を和らげるかが、…
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「治る認知症」治療のタイミング逃すと「治ら“ない”認知症」に
認知症は特定の病気を指しているのではなく、「物忘れ+認知機能の低下による他のさまざまな症状」によって日常生活に支障をきたす状態の総称です。 代表的な4つの種類、具体的にはアルツハイマー型認知…
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「物忘れ」が気になった時の医師の選び方…3つのポイント
物忘れが気になり始めたら、どのような医師、医療機関を受診すべきでしょうか? 私が考える「押さえておくべきポイント」は次の通りです。 【これまでの経過、現状を、問診で丁寧に聞いてくれる】 …
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アルツハイマーと診断されていた人の20%は実はそうではなかった
物忘れ外来などで健康保険適用で受けられる最新の画像検査、アミロイドPET。将来的にはタウPETも健康保険適用で受けられるだろうと、前回の本欄でご紹介しました。 アミロイドPETで調べられるの…
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「物忘れ外来」を受診したらどんな検査が行われるのか
認知機能の低下にいち早く気づくのは、当事者本人です。認知機能の状態は、健常、SCD(主観的認知機能低下)、MCI(軽度認知障害)、認知症の4段階に分類されますが、SCIの段階では本人のみが物忘れを自…
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認知機能の低下に真っ先に気付くのは自分自身
日本を代表する歌手、橋幸夫さんがアルツハイマー型認知症の中等度であることが、所属事務所の社長によって5月に発表されました。報道によると、2022年12月に軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、昨年末…
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認知症ではなく、注意力や集中力低下による「物忘れ」がある
物忘れは認知症の代表的な症状になりますが、「物忘れ=認知症」ではありません。みなさん、それは理解していても、親(家族)の物忘れについては「認知症なのではないか。病院で検査を受けた方がいいのではないか…
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80歳を超えたら「物忘れが多い」は普通…イコール認知症ではない
関東在住の女性は、関西で暮らす80代の父親の様子が心配でならないと言います。 「母が亡くなって1人暮らしになったので、時々電話して様子を聞いているのですが、物忘れがひどいんです」 ケア…
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レビー小体型は「脳神経内科」か「精神科」かで最初の治療が異なる
レビー小体型とアルツハイマー型の違いについて、今回で3回目のお話となります。 レビー小体型の患者さんではアルツハイマー型も患っている人が珍しくないのですが、レビー小体型の症状が強く出ている場…
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「レビー小体型認知症」は初期から多彩な症状が現れる
脳の中にレビー小体という異常なタンパク質の塊が蓄積することで引き起こされるレビー小体型認知症。前回、レビー小体型では、アルツハイマー型の病変も併せ持っている認知症患者さんが多いと紹介しました。 …
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アルツハイマー型とレビー小体型どちらも発症するケースも
認知症のうち約7割と、最も大きな割合を占めるのがアルツハイマー型認知症です。次いで2番目に多いのが血管性認知症、3番目がレビー小体型認知症。疫学調査によっては、レビー小体型が血管性認知症を抜き去るほ…
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認知症を予防する…その布団干しこそが、立派な「運動」
認知症予防に運動を、とはよく言われることです。実際、少し汗をかく程度の有酸素運動は筋肉や関節の衰えを予防し、脳への刺激になりますが、「それはわかっているけど……」という方も多いでしょう。そんなみなさ…
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旅は「プラン」から「振り返り」までがワンセット…脳への刺激になる
GWにどこかへ行かれた方は、撮った写真、乗った列車や飛行機のチケット、行った場所の入場券の半券やパンフレットなど、取っておくことをお勧めします。旅行などのお出かけは、出かける前の計画を立てる段階から…
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気負わず入れる交流の輪…公園のラジオ体操への参加のススメ
本欄の担当者は時々、朝6時に都内の某公園に行き、ランニングをしているそうなんですが、最初に驚いたのは、人の多さ。特に、推定60代半ば以降、70歳代、80歳代の方が多いとのこと。 6時半くらい…
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若年性認知症(3)65歳以上の発症と比べて症状の進行が速い傾向
若年性認知症を続けて取り上げて、今回で3回目。引き続き、定年まで働くために知っておきたいことを紹介します。 認知症の治療は、薬物と非薬物の両輪で行います。一方に頼り切るより、両方の特性を生か…
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若年性認知症は早期発見、早期予防…「未病」の間に見つけ出し、発症を食い止める
65歳未満で発症する若年性認知症は、平均して50~51歳くらいで発症する方が多い。私の外来でも50歳前後に診断されたという患者さんが大半です。 ですから、治療の目標は、60歳の定年まで仕事を…
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若年性認知症の発症年齢は50歳前後が多い…「定年まで働く」が治療目標
今回から若年性認知症について、何回か連続してお話ししたいと思います。 若年性認知症は、認知症の中でも40歳代半ばから65歳未満で発症する場合を指します。発症年齢として一番多いのは50歳前後く…