大相撲
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平戸海雄貴は近年では珍しくなった中卒力士 その並外れた努力と根性
体格に恵まれているわけではない。天性の素質があるわけでもない。しかし、気力と根性だけは誰にも負けない。 【写真】この記事の関連写真を見る(11枚) 近年、めっきり減った中卒力士。地元の平戸市立中部中学校を卒業すると、同...
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蒼国来は第一印象では目に留まらなかった 体育館でたったひとり相撲指導を受けた
中国内モンゴル自治区まで弟子をスカウトに行った2003年4月。「これは」と思う子に軒並み断られた私が宿泊するホテルに、地元テレビ局の人が1人の少年を連れてきました。 それがエンクー・トプシン、後の蒼国来であることは前回述べま...
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宇良が朝青龍以来、20年ぶり2度目の大技炸裂!「客を呼べる力士」の本領発揮
声出しNGの大相撲で大歓声がとどろいたのを、一体誰が責められようか。 14日、前頭3枚目の宇良(30)が過去に1例しかない「伝え反り」を宝富士に繰り出し、3勝目を挙げた。 【写真】この記事の関連写真を見る(11枚) ...
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スカウト交渉に難儀…初めて訪れた内モンゴル自治区は見渡す限りの荒野だった
私の後を継いで荒汐部屋の師匠となった荒汐親方、元幕内蒼国来と出会ったのは、2003年4月。弟子をスカウトするため、中国内モンゴル自治区に行った時です。 当時は朝青龍や旭鷲山、旭天鵬ら、モンゴル人力士が土俵で活躍していました。...
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水戸龍聖之は入門した部屋が悪かった? 天賦の才生かせず稽古嫌いに
「別の部屋に入っていれば……」 そう思う関係者は決して少なくない。 【写真】この記事の関連写真を見る(11枚) モンゴルから相撲強豪校の鳥取城北高に留学し、日大相撲部ではアマチュア横綱と学生横綱の2冠を達成。幕下...
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風呂場をピカピカに磨いた19歳の蒼国来 苦しい中でも変わらぬ気遣い
現在の荒汐親方、蒼国来が裁判中に何を思い、苦悩していたのかは、私には想像するしかありません。優しいけど芯に強さを秘めているので、弱音もめったに吐かない子なんです。ただ、そんな中でも人を気遣える気持ちには何の変わりもありませんでした。...
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横綱・照ノ富士「一強時代」の終焉…小兵・翔猿の押しに何度も後退し初金星配給
12日、2日目にして早くも横綱照ノ富士(30)に土がついた。 相手は174センチ、133キロと小兵の翔猿。照ノ富士は何とか捕まえようとするも、向こうも「それだけは勘弁」とばかりに当たっては引くの繰り返し。横綱はまわしを取ろう...
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東日本大震災の余震が続く中「我が子を守る」と決めた日
あの当時は本当にいろいろありました。つらいことも苦しいことも語り尽くせないほど。再びまわしをつけ、稽古場に上がる蒼国来の姿を見たときは、安堵と喜びの気持ちでいっぱいでした。 大相撲が八百長騒動に揺れた2011年。私の弟子で、...
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大関・御嶽海に協会やきもき 異例の“2場所連続カド番”でも「いてくれなければ困る」理由
細く長くでも、いないよりはいい。 カド番だった先場所は所属する出羽海部屋からコロナ感染者が出たことにより途中休場となった大関御嶽海(29)。休場を発表した日まで2勝4敗と黒星先行だったが、事情が事情だけにカド番のまま、大関に...
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横綱・照ノ富士 初日と2日目の相手は「組みしやすし」…好発進で狙うV奪還
土俵内の相撲も15日間の本場所も、出足が重要だ。 9日、9月場所(11日初日)の取組編成会議が行われ、横綱照ノ富士(30)は初日に霧馬山、2日目は翔猿と対戦することが決まった。 照ノ富士の今年の優勝は5月場所1度のみ...
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曙が述懐した大関カド番の重み「小錦関との一番、あの日だけ休場したかった」
秋場所は11日に初日を迎える。名古屋場所ではコロナ関連の休場力士が続出。特に途中休場が多く、番付上の扱いが注目されたが、全休と同様にコロナ特例を粛々と適用し、休場前に勝ち越し・負け越しが決まらなかった力士は据え置いた。 勝ち...
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元大関・朝乃山“最短返り入幕”への高い壁…15日制での十両全勝優勝は過去5人のみ
条件はただひとつ、本割で負けないこと──。 6場所出場停止から復帰した7月場所で三段目全勝優勝を果たした朝乃山(28)。29日に発表された9月場所の番付では幕下15枚目となった。 大相撲の内規では、幕下15枚目以内で...
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大鵬は巡業で大関5人を相手に稽古「口の中に水を含めば長い相撲が取れない」
2年8カ月ぶりに再開された巡業が終わった。コロナ禍で手探りの中、まずは関東で5カ所だけだが、連日多くの観客でにぎわった。 初日の立川巡業(5日)では、マスク姿ながら力士との写真撮影会も行われ、名古屋場所優勝の逸ノ城が人気だっ...
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力士もマスク着用…ハダカで抱き合う相撲で「密です!」と言われてもねえ
旅芸人が地方を経巡るのを昔はドサ回りと言った。江戸時代、罪人が佐渡へ島流しにされるとなかなか戻って来れないことになぞらえて、旅を回る芸人たちが「佐渡」をひっくり返して自虐的に「ドサ」と呼んだのだ。 ドサ回りは江戸興行より格安...
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「弱くもならなけりゃ強くもならない」凡庸なベテラン増加で思い出した元栃錦の毒舌
昭和の終わり頃の名古屋場所だった。記者クラブで春日野理事長(元横綱栃錦)を囲んだ時、あるベテラン力士が出場回数に関する記録を達成したことが話題になった。 「大したもんだよ」 記事に理事長の評価を入れようと次の言葉を期待...
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スポーツ界のコロナラッシュ 政府も夏風邪扱いなのに不安をあおるのはよせ
プロ野球選手の新型コロナウイルス集団感染が止まらない。一緒にハイタッチしてた選手が、「あ、感染してますネ」と言われて忽然と姿を消している。 大相撲でも幕内前半の半分が十両力士に相撲を取らせる間抜けな状況だ。八角理事長なんか千...
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逸ノ城「大関目指す」と抱負語るも…昇進は腰の持病次第、今年がラストチャンスか
「三役、大関を目指したい」 25日の優勝一夜明け会見でこう抱負を語ったのが、今場所を制した逸ノ城(29)だ。 コロナで休場する部屋が相次ぐ中、12勝3敗で初めて賜杯を手にした。来場所、関脇・小結の4人は全員地位安泰とは...
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逸ノ城が見た「天国と地獄」の8年 混沌の名古屋場所で悲願の初賜杯達成!
モンゴルの巨体が混沌の名古屋場所で初賜杯を掴んだ。 24日の千秋楽、優勝の可能性があったのは3敗の横綱照ノ富士、平幕の逸ノ城(29)、そして4敗の大関貴景勝の3人。まず逸ノ城が宇良を下して3敗をキープした時点で、貴景勝の優勝...
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大相撲コロナクラスター発生の“真犯人”か 名古屋場所「審判部控室」では20畳に十数人が待機
もはや本場所の体を成していない。 22日、日本相撲協会は伊勢ノ海部屋、追手風部屋、片男波部屋、芝田山部屋の4部屋からコロナ感染者が出たことを発表。この4部屋の所属力士は全員休場となった。 場所直前の田子ノ浦部屋を含め...
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錦富士隆聖 左ヒジ筋断裂から復活!「ケガの功名」で広げた相撲の幅
遠回りした分だけ強くなれるか。 今場所が新入幕。青森の三本木農業高では、1年時に中退して角界入りした幕内・阿武咲と同期。近大では幕下の欧勝竜、伊勢ケ浜部屋で同門となる幕内・翠富士と同学年だった。 元々、プロ志望で翠富...
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野球賭博発覚の2010年名古屋場所「満員御礼を出そうか、館内を3周して迷った」
ドルフィンズアリーナは2階の内周沿いにコンコースがあって、ぐるりと回れる。12年前、元関脇金剛の二所ノ関親方はここを歩いたのだろうか。 2010年名古屋場所は、野球賭博の発覚で日本相撲協会が大関琴光喜を解雇し、武蔵川理事長(...
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行司が「まわし待った」 結びの一番ボロンで起こる惨劇あれやこれや
名古屋場所8日目、結びの照ノ富士対若元春戦で、行司が「まわし待った」をかけたが、若元春が「頭が真っ白で聞こえなかった」と相撲を取り続けるという事態が発生した。幸い審判長の判断でいったん相撲を止めて土俵上でまわしを締め直して勝負再開。...
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【追悼】元横綱2代目若乃花「毎晩2升飲んでりゃ倒れるよ」と自嘲した親方時代
相撲協会は18日、元横綱の2代目若乃花幹士氏が16日に肺がんで死去していたことを発表した。享年69歳。近年は大阪の施設で闘病生活を送っていた。 青森県出身。現役時代は美男子力士として、老若男女問わず幅広い人気を集め、1978...
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逸ノ城が初日から6連勝! 211キロ幕内最重量が「速さ」を手にしたワケ
優勝まで突っ走れるか。 初日から6連勝と波に乗る平幕・逸ノ城(29)。15日は大関・御嶽海をものともせずに撃破。立ち合いで左上手を取ると、投げで体勢を崩してから難なく寄り切った。 192センチ、211キロの幕内最重量...
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大関陣が言い訳ばかりの情けなさ…貴景勝は“反則負け”アピール、御獄海は報道陣に横審のグチ
これが土俵内の序列2位だというのだから目を覆いたくもなる。 14日、大関・貴景勝(25)は玉鷲を下し、3勝2敗。しかし、カド番の2大関はこの日も負けた。正代(30)は初顔合わせの若元春に敗れ、1勝4敗。御嶽海(29)は過去3...
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元大関・朝乃山が三段目で復帰「コロナ禍キャバクラ通い+協会に嘘」で払った高すぎる授業料
418日ぶりに再び一歩を踏み出した。 11日、コロナ禍での規律違反により、6場所の出場停止処分を受けた朝乃山(28)が、三段目として昨年5月場所以来となる土俵復帰。元大関とあって、相手をものともせずに寄り切って、白星発進とな...
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弱すぎ大関陣3人で初日わずか1勝…倒した相手が「殊勲」と呼べない体たらく
カラスが鳴かない日があっても、大関が負けない日はない。 2大関がカド番で迎えた大相撲名古屋場所。10日の初日は大関3人のうち2人が黒星と、ある意味、期待を裏切らない滑り出しとなった。 最初に負けたのは、大関在位11場...
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朝乃山が1年ぶりの土俵復帰…三段目から大関返り咲きの「課題」
長い長い謹慎がついに解けた。 10日初日の大相撲7月場所で、昨年5月場所以来となる土俵復帰を果たす三段目の元大関朝乃山(28)。幕下以下の力士は本場所で7日間しか相撲を取らないため、朝乃山は2日目からの出場となる。 ...
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ハワイから来日したばかりの小錦に「横綱を目指せ」と言った“胸毛の横綱”の眼力
元大関でタレントの小錦八十吉さんが6月に来日40周年パーティーを開いた。初土俵は1982年名古屋場所。あの頃から名古屋場所は暑かった。まして今年は場所前から「生命に関わる」猛暑。 もしも今、小錦の師匠だった「胸毛の横綱」こと...
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鉄人・玉鷲「老いて強し」は知力の稽古にあり! “押し相撲は短命”蹴散らす工夫の数々
御年37歳。それでも衰える気配はない。 いまや角界で「鉄人」の名をほしいままにしているのが、前頭3枚目の玉鷲。現役関取最年長ながら、3場所連続で照ノ富士から金星を獲得中と、横綱をカモにしている。 所属力士が自身以外に...