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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅を選んだ92歳女性「ゆっくりだけどいろんなことを楽しみながらやってます」

公開日: 更新日:

 在宅医療を始める患者さんの中には、「どうしてこんな病気になってしまったんだろう」「このまま死んでしまうのは悔しい」と、病気という現実をなかなか受け入れられず、深く落ち込んで塞ぎ込んでしまう方もいらっしゃいます。そうした思いを周囲に漏らしながら、自身の不満を繰り返し口にし、日々をなんとか過ごしている姿を私たちは目にします。

 一方で、ご自身の状況を静かに受け入れ、不満があっても残された時間に感謝し、限られた日々を大切に過ごそうと前向きに生きる方もおられます。

 ある92歳の女性患者さんも、そんなお一人でした。大きな病気はなかったものの、加齢に伴う筋力の低下から転倒を繰り返し、外出が困難になったため、在宅医療を選ばれました。

「筋力が落ちるとバランスを保てなくなって転びやすくなるんです。人間って本来、常に転びやすいんですが、それを筋力で支えてるんですよね」(私)

「なんだか体がふらつくのよ。だからショッピング用カートにつかまって歩いてるんです」(患者)

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