自宅近くはタクシー利用が困難…配車アプリも使いこなせない
在宅医療を始めるきっかけはさまざまですが、次のようなケースが一般的です。入院中の方であれば、病院の退院支援・相談窓口を通じて、あるいは診療所の医師や看護師からの紹介を受ける。一方、自宅で介護サービスを受けている方であれば、担当のケアマネジャーからの働きかけが主なきっかけとなります。
また、地域包括支援センターからの紹介というケースもあります。地域包括支援センターには、「社会福祉士」「保健師」「主任ケアマネジャー」といった専門職が配置されており、65歳以上の高齢者やその支援者、ご家族などが利用できる総合的な支援窓口として機能しています。
実際に、私たちのもとにも地域包括支援センターから連絡があり、緊急で介入することになった事例がありました。患者さんは70代の男性で、生活保護を受けており、「脂質異常症」と「2型糖尿病」を患っていました。
脂質異常症は、血液中のコレステロールなどの脂質が基準値より多くなる病気で、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まります。