著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

訪問診療という「外部の目」がフレイルを食い止める

公開日: 更新日:

 在宅医療を受けている高齢の患者さんの中には、大きな病気を患っているわけでもなく、それほど介護が必要なわけでもないものの、どこかしら弱っている、いわゆる「フレイル(虚弱)」状態の方がいます。

 フレイルは大きく次の3つに分けられます。
・足腰の筋力低下や内臓疾患による体力低下(身体的フレイル)
・認知機能の低下やうつなどによる精神・心理的フレイル
・経済的困窮や孤立による社会的フレイル

 これらは相互に影響し合う状態で、さらに最近では、口腔機能(オーラルフレイル)、視覚機能(アイフレイル)、聴覚機能(ヒアリングフレイル)なども指摘されています。

 在宅医療では、精神・心理的フレイルの患者さんの場合、接し方や対応により高い専門性が求められ、ご家族も大きな苦労をされることが多いようです。

 私たちが訪問している患者さんの中に、重度のうつ病を発症した82歳の女性患者さんがいらっしゃいます。

 それまで同居していたお孫さんが巣立ったことをきっかけに、次第に元気がなくなり、ふさぎ込みがちとなり、家事も手につかなくなったといいます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明