著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

在宅医療も外国出身の患者が増加…言葉の壁をどう乗り越えるか

公開日: 更新日:

 近年、在宅医療の現場でも外国出身の患者さんが増えてきました。特に当院では、中国残留孤児やそのご家族が比較的多くいらっしゃいます。戦後80年を迎えた現在では、そうした方々のコミュニティーが存在しており、日本語と中国語の両方を話せる中国出身のケアマネジャーが、その地域の患者さんを担当することもあります。

 当院で2年前から在宅医療を受けている90代の男性患者さんがいます。この方は、脳梗塞をはじめ、狭心症や糖尿病認知症など複数の慢性疾患を抱えていました。ご本人は日本生まれ・日本育ちですが、介護の中心となっている奥さまは中国出身の方です。長年日本に暮らしているものの、日本語の会話はあまり得意ではありません。

 診察時には、いつもご主人を交えて、奥さまが身ぶり手ぶりを使いながら一生懸命コミュニケーションを取ってくださいました。

「なにかきてた」(奥さま)

「それは別の訪問看護のチラシなので、対応の必要はありませんよ」(私)

 このように、郵便受けに入っていた訪問看護のチラシを見せながら、「夫の療養に関係があるのでは」と確認されることもよくありました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明