次の自民党総裁選が誰でも菅義偉が“陰の主役”…絶対王者の力の源泉は何なのか?

公開日: 更新日:

 事実上、小泉、林、高市の3候補がしのぎを削った自民党総裁選。終わってみれば結局のところ党の再生にも挙党体制にもほど遠く、国民有権者にはむしろ機能不全、回復不能の自民党を強く印象付けたことだろう。

「小泉をコントロールする菅義偉、再登板への意欲を隠さない岸田文雄、石破以外なら誰でも良かった引退間近の麻生太郎。この元首相3人の思惑も入り乱れ、政策論争より政局優先の総裁選に終始したことが残念です」

 とは、自民党の某ベテラン職員の落胆である。

 確かに、小泉、林の現職閣僚は石破政権の継承を訴え、高市元総務相は故・安倍晋三元首相の後継を名乗ったが、明確な対立軸を打ち出すにいたらず。憲法改正、安保外交、皇統問題、夫婦別姓、脱炭素代替エネルギー、税制・社会保障制度、人口減少・外国人労働者、政治資金・選挙制度、国会改革等々、保守政権与党の代表選であれば、あってしかるべき論争を素通りした総裁選だった。

「進次郎以外はどの候補も論客ですからガンガンやり合ったら盛り上がったでしょうが、そうなると進次郎に恥をかかせ、イジメているようで見栄えが悪い。何より後ろに控える菅さんを敵に回したくなかった。われわれ報道機関も含め、進次郎はまさに腫れ物でした」(全国紙デスク)

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み