高市早苗氏は総裁選“決選投票”にも残らない? 完全裏目の「鹿スピーチ」でまさかの大失速
完全にやってしまった。10月4日投開票の自民党総裁選で有力候補のひとり、高市前経済安保相が急減速。最大の原因は、22日の所見発表演説会での“珍スピーチ”である。
高市氏は地元・奈良県の奈良公園にすんでいる鹿について「気にかけずにはいられない」とし、外国人観光客の中に「足で蹴り上げる、とんでもない人がいる」と発言。神社の鳥居を鉄棒のようにして遊ぶ人がいる、とも言っていた。
いわゆる「外国人問題」を提起する文脈での発言だったが、24日の日本記者クラブ主催の討論会で「根拠はあるのか」と問われると、高市氏は「自分なりに確認した」と言い張った。ところが、いつ、どう確認したのかといった詳細を語ることはなかった。そのため「SNSで流れている動画を見ただけで発言したのでは」(政界関係者)と疑いの目を向けられているのだ。
さらに、首相就任時の靖国神社参拝について、前回総裁選では「参拝する」と言っていたのに、今回はゴニョゴニョ。「適切に判断しなければいけません」と態度を後退させたのは、保守色を出し過ぎないようにし、広く支持を集める狙いがあるのだろう。だが、逆に「岩盤保守層が離れるのは確実」(自民関係者)とみられている。
急に“よそ行きの服”を着たところで、ゴリゴリ右派の本性を隠せると思ったら大間違いだ。
さらに、投票資格のある党員・党友が前回総裁選時の約105万人から14万人も減ったのも高市氏の逆風となりそうだ。
「離れたのは、自民党に失望し参政党や国民民主党に流れた保守層がメインだとみられている。高市さんとしては主な支持層がゴッソリいなくなってしまった可能性があるわけです。前回総裁選では、トップの党員票を獲得したが、今回は微妙だ」(官邸事情通)