著者インタビュー
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「日本核武装」高嶋哲夫氏
本紙で2014年6月から12月まで連載された「日本核武装」がこのたび単行本として刊行された。尖閣諸島をめぐって海上自衛隊と中国の艦船のにらみ合いが続く中、核兵器製造に関する極秘リポートをめぐるリアル…
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「五〇年酒場へ行こう」大竹聡氏
呑み歩きの達人との異名を持つ著者である。さぞや酒にも酒場にも精通していると思いきや、軽快に裏切られた。 「僕、酒の蘊蓄がないんですよ。興味がないから覚えないし。有名な酒場を訪ねる趣味も本来は持…
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「英雄の条件」本城雅人氏
スポーツを題材としたミステリーに定評がある著者が今回挑んだのは、野球界を蝕む「ドーピング」という闇だ。 「着想を得たのは、2013年のバイオジェネシス事件。アメリカ史上最大のドーピングスキャン…
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「さよならインターネット」家入一真氏
現在は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が大流行。実名、匿名を問わず、個人で情報を発信するのは当たり前の時代だ。しかし、誰もが声を上げられるようになったがゆえに「炎上」につながること…
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「異端者」勝目梓氏
秘密は誰にでもある。性的嗜好ともなればなおのこと。母子相姦、同性愛、マゾヒズム……戦中生まれの72歳の男が、人に言えない異端の人生を淡々と顧みる物語である。不倫ですら糾弾され、犯罪者扱いされる平成の…
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「西一番街 ブラックバイト」石田衣良氏
池袋西口公園を舞台に、街で起こる数々の事件やトラブルを解決するため若者たちが暗躍する。通称“IWGP”と呼ばれ、初作から今年で19年、本作で12作目となる人気シリーズだ。 「登場人物たちが活躍…
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「大統領の演説」パトリック・ハーラン著
日本も注目するヒラリーVSトランプの米大統領選。米国の選挙がなぜあれほど盛りあがるのか。それは候補者の個性的なスピーチにあるという。 「トランプの特徴を一言で言うと、個人攻撃や嘘をつく話術です…
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「遊園地に行こう!」真保裕一氏
壮大かつ緻密なミステリーや冒険小説で知られる著者だが、まったく別の顔をのぞかせてくれるのが本作で3作目となる「行こう!」シリーズ。再生をテーマにしたエンターテインメント作品であり、心温まる“お仕事小…
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「スマホ断食」藤原智美氏
ある日、目黒駅のホームを歩いていた著者は、信じられない光景を目にしたという。 「おじいちゃんがスマホをやりながら歩いていたんです。すると、電車を待っていた若い女性にぶつかった。そうしたら何と言…
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「田中角栄と安倍晋三」保阪正康氏
田中角栄ブームが続いている。一方で安倍政権への支持は衰えを見せない。そうした中、田中と安倍晋三を対比させたのがこの本だ。著者は執筆の動機を「政治の劣化」と説明する。 「戦後の首相で昭和時代と平…
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「新築マンションは9割が欠陥」船津欣弘氏
昨年10月に発覚したパークシティLaLa横浜の傾斜騒動。当初は8本の杭が地盤に届いていないことが発覚し、その後の調査でもさまざまな施工データ改ざんが見つかった。 「ニュースを見たとき、絶対に基…
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「PTAグランパ!」中澤日菜子氏
主人公は、大手家電メーカーを定年退職し、悠々自適の隠居生活を送る武曾勤67歳。ある日、商社勤めの一人娘が小学校1年の孫娘を連れて出戻ってきた。忙しい娘にかわりPTA副会長を引き受けたものの、主婦たち…
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「神奈備」馳星周氏
山岳信仰の拠点である霊山・御嶽を舞台に、自然界の驚異と人間の極限の心理を描いた小説が誕生した。「神奈備」とは、神が棲まう山、の意味だ。 「もともとは、神様を求めて山に登る人と、神様を否定して山…
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「奥様はクレイジーフルーツ」柚木麻子氏
夫はヤル気満々なのに「妻が応じてくれない……」というセックスレスはよくある話だが、本書はその逆。したくない夫にヤキモキする“したい”妻の姿をコミカルに描いた12の連作短編である。 「大学で専攻…
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「自民党と創価学会」佐高信氏
参院選で安倍晋三首相らが声を張り上げているのが「民共」批判だ。選挙区で民進党など野党は統一候補を立てた。共産党は多くの選挙区で、立候補を断念した。それを安倍らは「野合」と批判。自分たちの「正当性」を…
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「難民調査官」下村敦史氏
日本で難民申請をしたクルド人が見せる怪しげな言動に不信感を抱いた東京入国管理局の若き女性担当官・如月玲奈に忍び寄る隠謀の影を追うポリティカル・サスペンス小説。 著者が挑んだ最新作の題材は“難…
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「虹のふもと」堂場瞬一氏
多くの警察小説を手掛ける著者だが、執筆活動のもうひとつの軸となっているのがスポーツ小説。中でも定評があるのが、野球小説だ。 「私が描く野球小説では、若さあふれる高校球児やプロ野球のルーキーが主…
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「家飲みを極める」土屋敦氏
家飲みのつまみの定番といえば、枝豆、オニオンスライス、ポテトサラダだが、こうした一見、簡単そうに思えるつまみこそ、手間暇をかけるべきだ、と著者は言う。 「シンプルなつまみこそ奥が深いんです。魚…
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「貧困世代」藤田孝典氏
「私は大学で教員をやっていますが、ここ数年1限、2限に来られない学生が増えています。理由は生活費を稼ぐために毎日、深夜労働しているからなんですね。奨学金を借りればと思うかもしれませんが、学費は高騰して…
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「会社に頼らないで一生働き続ける技術」井上久男氏
大企業でも先行き不安を覚える時代。「この会社にずっといていいのか」と悩むサラリーマンも多い。 「40歳定年」というセンセーショナルな文言が躍るこの本は、本紙連載をまとめた一冊だ。 「決し…