「若者よ、猛省しなさい」下重暁子氏

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 遊ばない、恋愛しない、独り立ちしない。そんな若者だけを叱咤するのではない。元・若者に対しても猛省を促すという。

「若者じゃなかった人なんていません。時代は違えど、みな感性豊かな若者だったはず。ところがいつの間にか世間のモノサシに合わせて、年とともに感性をなくす人が多い。常識に縛られ過ぎだよね。それではしんどいし、つまらない。これは自分も含め、すべての大人に向けた『猛省』本です」

 ベストセラーになった「家族という病」では、美化された家族観の本質をえぐり出し、家族で悩む人の心を解きほぐした。

 本書では恋愛、結婚、旅、子育て、お金、組織について、具体例とともに斬新な策を提案する。重要なのは自立だという。

「男も女も自分ひとりを食べさせていく気概と覚悟が必要です。精神的にも経済的にも自立しなければ、自由は獲得できません。ところが今は親離れも子離れもしない。お互い楽だから。子供は親に甘え、親は愛する子がそばにいて、将来も面倒を見てくれる……なんて、他の動物よりも劣ります。子が親の価値観に反発して乗り越えるのが『成長』なのに、いつまでも信用しているのが不思議。人類は衰弱期に入ったんでしょう。おまけに政治家も変な人が出てきちゃってね、アメリカでも日本でも。世界は滅亡に向かっているとしか思えませんよ」

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