「若者よ、猛省しなさい」下重暁子氏

公開日: 更新日:

 遊ばない、恋愛しない、独り立ちしない。そんな若者だけを叱咤するのではない。元・若者に対しても猛省を促すという。

「若者じゃなかった人なんていません。時代は違えど、みな感性豊かな若者だったはず。ところがいつの間にか世間のモノサシに合わせて、年とともに感性をなくす人が多い。常識に縛られ過ぎだよね。それではしんどいし、つまらない。これは自分も含め、すべての大人に向けた『猛省』本です」

 ベストセラーになった「家族という病」では、美化された家族観の本質をえぐり出し、家族で悩む人の心を解きほぐした。

 本書では恋愛、結婚、旅、子育て、お金、組織について、具体例とともに斬新な策を提案する。重要なのは自立だという。

「男も女も自分ひとりを食べさせていく気概と覚悟が必要です。精神的にも経済的にも自立しなければ、自由は獲得できません。ところが今は親離れも子離れもしない。お互い楽だから。子供は親に甘え、親は愛する子がそばにいて、将来も面倒を見てくれる……なんて、他の動物よりも劣ります。子が親の価値観に反発して乗り越えるのが『成長』なのに、いつまでも信用しているのが不思議。人類は衰弱期に入ったんでしょう。おまけに政治家も変な人が出てきちゃってね、アメリカでも日本でも。世界は滅亡に向かっているとしか思えませんよ」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ