薬剤師は「調剤」だけでも想像以上にたくさんの確認をしている
いきなりですが、薬剤師ってどんな仕事をしている職種かご存じでしょうか? 多くの方は「クスリを作る職種」とお答えになるのではないでしょうか。それも正解なのですが、じつはそれだけではありません。今回、次回と、薬剤師が実際にやっている仕事について紹介します。へえ、そんなこともしているんだと思っていただけたらうれしいです。
薬剤師に課せられた任務については、薬剤師法という法律の第1条で「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」と規定されています。最初に「調剤」とくるため、やはり薬剤師はクスリを作る人というイメージを持たれた方もたくさんいらっしゃるでしょう。
調剤とは、医師が発行した処方箋に基づいてクスリを作ることですが、ただ作っているわけではありません。まず、「処方箋の記載内容に問題がないかどうか」を確認します。クスリの用量が適切かどうか(特に高齢者と小児)、正しい用法になっているか、他のクスリとの相互作用はないか、そのクスリを使ってはいけない禁忌事項に該当していないかなど、じつにたくさんのことを確認し、問題がないと判断して初めて調剤が行われます。