著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

あなたが飲んでいるクスリの中に「PIMs」はありませんか?

公開日: 更新日:

 以前、「ポリファーマシー」について取り上げました。ポリファーマシーとは、クスリを多く(5~6種類以上)使用していて、それによる副作用や相互作用といった有害事象が認められる状態をいいます。こういった状態になってしまう原因にはさまざまなものがありますが、多くの場合で「潜在的に不適切な処方」(Potentially Inappropriate Medications=PIMs)が含まれているといわれています。今回は、このPIMsについてお話しします。

 使っているクスリが多くなると、当然、副作用や相互作用のリスクが上昇します。その中に本来必要のないクスリが含まれていたとすると、それは「百害あって一利なし」になってしまいます。そのため、近年はPIMsが注目されていて、PIMsが含まれている患者を抽出するためのスクリーニングツールや、特に高齢者にとって不利益が生じるリスクのあるクスリのリストなどが複数公開され、実際に利用されています。つまり、PIMsが含まれている患者を早期に発見して適切な介入を行うことで、最終的にはポリファーマシーの予防につなげようとしているわけです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  2. 2

    ソフトB近藤健介の原動力は「打倒 新庄日本ハム」…憂き目にあった2022年の“恩返し”に燃える

  3. 3

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  1. 6

    遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々

  2. 7

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  3. 8

    藤浪晋太郎に日本復帰報道も、古巣阪神出戻りは「望み薄」…そして急浮上する“まさか”の球団

  4. 9

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 10

    自民・鶴保失言「運のいいことに地震」で苦戦の二階ジュニアに赤信号…参院選“仁義なき紀州戦争”決着か