第一人者が教える 認知症のすべて
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レビー小体型は「脳神経内科」か「精神科」かで最初の治療が異なる
レビー小体型とアルツハイマー型の違いについて、今回で3回目のお話となります。 レビー小体型の患者さんではアルツハイマー型も患っている人が珍しくないのですが、レビー小体型の症状が強く出ている場…
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「レビー小体型認知症」は初期から多彩な症状が現れる
脳の中にレビー小体という異常なタンパク質の塊が蓄積することで引き起こされるレビー小体型認知症。前回、レビー小体型では、アルツハイマー型の病変も併せ持っている認知症患者さんが多いと紹介しました。 …
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アルツハイマー型とレビー小体型どちらも発症するケースも
認知症のうち約7割と、最も大きな割合を占めるのがアルツハイマー型認知症です。次いで2番目に多いのが血管性認知症、3番目がレビー小体型認知症。疫学調査によっては、レビー小体型が血管性認知症を抜き去るほ…
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認知症を予防する…その布団干しこそが、立派な「運動」
認知症予防に運動を、とはよく言われることです。実際、少し汗をかく程度の有酸素運動は筋肉や関節の衰えを予防し、脳への刺激になりますが、「それはわかっているけど……」という方も多いでしょう。そんなみなさ…
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旅は「プラン」から「振り返り」までがワンセット…脳への刺激になる
GWにどこかへ行かれた方は、撮った写真、乗った列車や飛行機のチケット、行った場所の入場券の半券やパンフレットなど、取っておくことをお勧めします。旅行などのお出かけは、出かける前の計画を立てる段階から…
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気負わず入れる交流の輪…公園のラジオ体操への参加のススメ
本欄の担当者は時々、朝6時に都内の某公園に行き、ランニングをしているそうなんですが、最初に驚いたのは、人の多さ。特に、推定60代半ば以降、70歳代、80歳代の方が多いとのこと。 6時半くらい…
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若年性認知症(3)65歳以上の発症と比べて症状の進行が速い傾向
若年性認知症を続けて取り上げて、今回で3回目。引き続き、定年まで働くために知っておきたいことを紹介します。 認知症の治療は、薬物と非薬物の両輪で行います。一方に頼り切るより、両方の特性を生か…
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若年性認知症は早期発見、早期予防…「未病」の間に見つけ出し、発症を食い止める
65歳未満で発症する若年性認知症は、平均して50~51歳くらいで発症する方が多い。私の外来でも50歳前後に診断されたという患者さんが大半です。 ですから、治療の目標は、60歳の定年まで仕事を…
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若年性認知症の発症年齢は50歳前後が多い…「定年まで働く」が治療目標
今回から若年性認知症について、何回か連続してお話ししたいと思います。 若年性認知症は、認知症の中でも40歳代半ばから65歳未満で発症する場合を指します。発症年齢として一番多いのは50歳前後く…
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仕事もなければ趣味もない…脳活性化のために何をすればいい?
仕事や趣味がある方は、認知症対策として、何歳になっても継続することを強くお勧めします。 今年80歳になる男性は、一年中ほぼ休みがない生活を送っています。早朝から昼過ぎまではビルの清掃のアルバ…
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料理ができない父親が1人暮らしに…食事問題をどうする?
東日本に住む50代男性は先日、お母さまを急に亡くされました。明るく、活動的で、新しいことへのチャレンジに意欲的だったお母さまだったそうで、まさか別れの日が来るとは、家族みんな想像していませんでした。…
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認知症が「高度」になったときの対応は?日々の生活の質を優先することが大事
アルツハイマー型認知症の発症を遅らせられる薬が一昨年承認されましたが、残念ながら、この病気を根絶するまでは医学が発展していません。 進行は止められず、軽度から5年ほどで中等度へ、中等度から5…
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認知症を発症しても充実した人生を!中等症で知っておくべきこと
認知症は内容や進行度で、軽度、中等度、高度の3段階があります。もしかかった医療機関が外来で薬だけ渡し、「あとはケアマネジャーさんとやりとりして決めてください」というようなところであれば、非常に残念な…
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認知症と診断されたら、これからどうすればいいのか?
認知症と診断されたのですが、これからどうすればいいのでしょうか--。患者さんやご家族からよく聞かれます。中には絶望感でいっぱいになっている方もいて、お話を伺うと、診断までは熱心にいろいろな質問を投げ…
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「軽度認知障害」と「軽度認知症」…インフルに例えるなら微熱の段階か発症後か
「軽度認知障害」と「軽度認知症」。一見すると同じことを指しているようですが、意味は異なります。患者さんやそのご家族からも「どっちも同じじゃないですか?」としょっちゅう聞かれる軽度認知障害と軽度認知症に…
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認知症予防におすすめのサプリメント…安全性、有効性、再現性がポイント
「認知機能維持にサプリメントが必要ですか? 飲むとしたら何がいいですか?」 こんな質問を外来や健脳カフェ、また取材でもよく受けます。 そもそも薬とはどういうものか。西洋医学、東洋医学に…
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物忘れは認知症の初期症状? “医学的な物忘れ”ではない場合も
昨年末からの感染症の流行がまだ続いていますね。インフルエンザ、コロナともに検査では陰性だったが、咳がしつこく続いているという話も頻繁に聞きます。 暖かくして、十分な栄養と睡眠を取って、感染症…
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視力低下が認知症リスクを高める…「ランセット」で発表
40歳代以上のみなさん、眼科検診を定期的に受けていますか? もし受けていないようなら、1年に1回は受けることをお勧めします。 認知症の本連載でなぜ眼科検診について触れるのか──。それは昨年…
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認知症はなぜ早く見つけるべきなのか…新薬登場で早期発見がより重要に
認知症をなぜ早く見つけるべきか? まずは大前提として、2つのことを押さえていただきたいと思います。 ひとつは、どんな病気でも早くに見つけたほうが治療が簡単だということです。 例えば日…
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物忘れや記憶力低下…認知症なのか年なのか、どう見分ければいい?
明けましておめでとうございます。年末年始はゆっくりおやすみできたでしょうか? 実家でご両親やごきょうだい、懐かしい友人らと久しぶりに過ごされた方もいることと思います。今年も認知症に関する情報を基礎的…