業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

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 家具大手ニトリの業績が悪化している。2022年度まで36期連続で増収増益を達成したが、24年3月期の売上高は前年比6%減、営業利益は同9%減となった。売上高は前年の決算期変更の影響もあるが、利益の減少は明らかだ。25年3月期は売上高が9288億円(前年比3.6%増)と回復したものの、営業利益は5.3%減の1177億円。今期も第1四半期時点で減収減益が続いており、業績はピークアウトしたといえる。

 ニトリは1967年に、札幌市で「似鳥家具店」として創業。93年に本州に進出し、03年に100店舗、13年に300店舗、17年に500店舗を達成した。今年6月末時点で国内787店舗、海外199店舗を展開する。ユニクロなどと同様、海外生産から物流・小売りまでを一括で管理する製造小売業(SPA)で家具の低価格を実現し、消費者の支持を集めた。だが、その成長神話も曲がり角を迎えている。

「食料品など必需品の物価高騰で、消費者が節約マインドになり、必要性の低い家具の需要が低下したと考えられます。家具は引っ越しのときに買うものですが、新設住宅着工戸数は減少しており、人の移動も減っているので業界全体が厳しい状況です」(家具メーカーの幹部)

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