老親・家族 在宅での看取り方
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最期まで自宅で介護したい…現実との葛藤
在宅医療を始める患者さんの中には、積極的な治療を望まず、自宅で残された時間を自然に過ごし、最期を迎えようとする方がいらっしゃいます。 そのような患者さんを介護するご家族は、不治の病に対する焦…
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薬剤師の何げない言葉からわかった患者家族の意外な状況
在宅医療を導入すると、それまで見えなかった患者さんのご家庭が抱えるさまざまな問題が明らかになることがあります。 問題の内容は、患者さんの病状に関することだけにとどまりません。患者さんの性格に…
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末期がんで余命わずかの65歳男性…緩和ケア病棟か自宅療養か
「S状結腸がん末期」の65歳の男性患者さんは、「歩行器を使ってでも、最期まで自分の店に立ちたい」という強い思いから、BSC(ベスト・サポーティブ・ケア)を選択し、私たちのクリニックで在宅医療を始めまし…
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自宅で懸命にリハビリ…半年で自力通院できるまでに回復
皮膚とその下の組織に細菌が感染して炎症が起こる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と、腰椎圧迫骨折の治療のために入院していた89歳の女性患者さんが、退院をきっかけに私たちのクリニックで在宅医療を始めること…
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デジタル技術の普及で、より臨機応変な診療が実現できる
在宅医療を受けている患者さんは、必ずしもご家族と同居しているとは限りません。 身寄りがなく独り暮らしをしている高齢の方もいれば、近所に住む息子さんや娘さんが週末だけ訪れて一緒に過ごすといった…
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認知症の症状に配慮し、本人も家族も穏やかに過ごせるよう調整を重ねた
「3年間、本当にありがとうございました。先日、母の告別式を無事に終えることができました。おかげさまで最期まで自宅で見送ることができました。心より感謝申し上げます。どうぞ皆さまにもお伝えください」 …
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要介護5の75歳男性患者…自宅に帰って、尿道バルーンを外せた!
骨髄異形成症候群という、造血幹細胞に異常が生じて正常な血液が作られなくなる病気により、週1回の輸血が欠かせない75歳・要介護5の男性患者さんがいらっしゃいました。 在宅医療では輸血を行わない…
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入院生活で一番つらいのは「食事」…多くの患者がそう答える
もしも人生の最期が近づいたとき、皆さんは「なにを」「誰と」食べたいと思いますか。 訪問診療を受ける多くの患者さんは、「できるだけ自宅で過ごしたい」「入院はつらい」と願い、病院から家に戻ってき…
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怒りっぽく物忘れが目立つ78歳男性…信頼関係の構築から始めた
私たちが訪問診療で伺うのは、ご自宅だけではありません。高齢の患者さんの場合、さまざまな介護施設へ訪問することも少なくありません。たとえば、介護スタッフが24時間常駐する「介護付き有料老人ホーム」、自…
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「AYA世代」のがん患者の診察が増加…全国に広がる支援事業
最近、訪問診療の現場で、若いがん患者さんを診察する機会が増えています。このような思春期から若年成人の患者さんを「AYA世代(Adolescent and Young Adult)」と呼びます。 …
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大切な人の旅立ち…あなたならどんな言葉をかけますか?
脳出血の後、アルツハイマー型認知症や1型糖尿病など複数の病気を抱えながら、3年半にわたり在宅療養を続けていた90歳の女性患者さんがいました。 独立して近くに暮らす娘さんと息子さんが、ほぼ毎日…
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脳出血で麻痺が残る60代女性の希望は「自分好みのコーヒーを入れて飲みたい」だった
私たち訪問診療に携わる者が、常に心がけているのは、患者さんの病状だけでなく、「何をどう感じ、どのような思いで過ごしているのか」という心の面にも目を向けることです。 そのためには、患者さんやご…
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最期が近い患者の家族から「点滴の栄養を増やしたい」と言われ…
在宅医療の現場でも患者さんへの点滴は必要に応じて行われます。水分摂取を口から行えている場合は必要はありませんが、嘔吐したり下痢などを起こすなど、何らかの理由により口からの摂取が難しくなった場合に実施…
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訪問診療は医療的役割だけでなく地域の「見守り役」としても重要
「独り暮らしで身寄りもない方です。このままご自宅で亡くなられた場合に警察の介入が必要になる事態は避けたいので、訪問診療をお願いしたいのです」 ある日、日頃から連携しているケアマネジャーさんから…
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70代男性は「床ずれ」がひどく、家でのケアを不安視していたが…
在宅医療を始める患者さんやご家族の多くは、それまで経験のない「自宅で療養する」という新しい生活スタイルに戸惑われることが少なくありません。 たとえ、在宅医療の開始前に時間をかけて医院側と打ち…
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在宅を選んだ92歳女性「ゆっくりだけどいろんなことを楽しみながらやってます」
在宅医療を始める患者さんの中には、「どうしてこんな病気になってしまったんだろう」「このまま死んでしまうのは悔しい」と、病気という現実をなかなか受け入れられず、深く落ち込んで塞ぎ込んでしまう方もいらっ…
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認知症の患者さんからのセクハラにどのように対応するか
「中国人の技能実習生の女性にセクハラ行為があり、彼女がとても怖がっているんです」 ある日、日頃から関わりのあるデイサービス事業所から、そこに通う89歳の男性患者さんについて相談の電話がありまし…
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不眠改善の薬は睡眠薬に限らず…痛みで眠れない人には痛みの調整を
当院で在宅医療を受けている高齢の患者さんの中には、不眠症に悩んでいる方が少なくありません。民間のある調査によると、日本人の20~30%が不眠の症状を抱えているというデータもあり、不眠症は高齢者に限ら…
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圧迫骨折で入院の80代女性は「病院食はまずい」と食事を拒否
病院にいることでかえって体調が悪化するのではないかと心配され、入院中の食事やリハビリを拒否して、ご主人と娘さんの待つ自宅に戻り、在宅医療を始めた80代の女性の患者さんがいらっしゃいます。 こ…
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肺がん末期の80代男性「いつ最期を迎えてもおかしくない…どうしても今日、家に帰りたい」
当院では、「できません」と言わない医療を信条に、どのような患者さんでも断ることなく、訪問診療を行っています。深夜に緊急の往診へ向かうこともありますし、すでに状態が厳しい患者さんであっても、ご自宅で療…
