肝硬変と肝細胞がんで予後数カ月…残された時間は家族と自宅で
肝硬変末期の70代の男性患者さんがいました。肝細胞がんも併発しており、私たちが在宅医療として関わり始めた時点で、既に予後は数カ月と判断されていました。残された時間を家族とともに自宅で過ごしたい──。その思いから在宅医療を選択されたのです。
かつて肝硬変は、不治の病ともいわれてきました。しかし現在では、ワクチンや治療薬の開発が進み、初期段階であれば病気の進行を比較的抑えられるようになっています。そのため、以前ほど恐れられる病気ではなくなってきました。
肝硬変の主な原因は、大きく3つに分けられます。1つ目は、ウイルス感染。肝炎ウイルスへの感染によって慢性肝炎を発症し、肝硬変へと進行します。2つ目は、アルコール。多量の飲酒が原因となるアルコール性肝炎や脂肪肝から慢性肝炎となり、さらに放置することで短期間に肝硬変へ進行します。そして3つ目が、生活習慣です。過栄養な食生活習慣により内臓脂肪が増え、肝臓にも中性脂肪が蓄積して脂肪肝となり、それを放置することで肝硬変へ移行します。この中でも最も多いのが、過栄養による脂肪肝です。ちなみにこの患者さんの場合も、過栄養な生活習慣が原因の非アルコール性脂肪性肝炎でした。


















