「大丈夫、あなたが大好き。大事だよ」…病状が進行する夫から妻への言葉
日頃から患者さんのご自宅に上がり込み、ご家族との会話をそばで伺う機会が多い在宅医療の現場では、自分の素直な思いを言葉で伝えることの難しさを痛感させられます。
同じ言葉でも、そこに込められた思いによって伝わり方は微妙に変わってくるものです。特に、患者さんやご家族とのコミュニケーションが不可欠な在宅医療において、「言葉で伝える」ことの重要性は常に意識せざるを得ません。
血液の重要な細胞成分である血小板は、出血した際に血管に粘着し、血栓をつくって血液を固める働きをします。この血小板の数が減少し、出血しやすくなる指定難病「特発性血小板減少性紫斑病」を患う85歳の男性(奥さんと2人暮らし)の訪問診療を、先日から担当させていただくことになりました。
奥さんは、旦那さん(男性)の体調が悪くなるとナーバスになり、泣きながら当院に連絡されることも少なくありません。
ある日、男性がベッドから立ち上がろうとした際に、左前方に転倒したとの緊急連絡が奥さんからあり、すぐに訪問しました。


















