胸の内を打ち明けてもらうために在宅医療のスタッフがやっていること
在宅医療では、病院での治療や処置とほぼ同じ内容を自宅で受けることができます。そのため、さまざまな患者さんが自宅で療養を行っています。各病気に合わせた診察や薬の処方が行われ、患者さんやそのご家族と話し合いながら、慎重に治療が進められます。
特に、心臓に関連する病気は症状が多岐にわたるため、患者さんが抱える悩みもさまざまです。ある患者さんは体が重く感じ、また別の方は息苦しさを訴えます。さらに、めまいや吐き気などの症状も見られます。そのため、患者さん一人一人に合った、オーダーメードの解決策が必要です。
こうした治療を進める上で重要なのは「丁寧な聞き取り力」と、患者さんが何でも話せる「信頼関係を築く力」、すなわち優れたコミュニケーション能力です。医師や他のスタッフに求められるのは、まさにこれらの力です。
整形外科の医師から紹介を受けた92歳の女性患者さん。この方は、大動脈弁狭窄症を患い、夏の猛暑で体調を崩し、急きょ当院での在宅医療が始まりました。患者さんはマンションで1人暮らしをしており、独居のため体調が崩れると不安も大きくなります。


















