長寿研究のいまを知る 実践編
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生活習慣のさらなる改善が寿命を延ばす…ブルーゾーンで進む長寿環境の探索
寿命を大きく延ばした20世紀。1900年代までの600万年間で20年延長した寿命は、それ以降2000年までの100年間でさらに40年延ばすことに成功した。その大きな原因は、人類が衣食住などでの環境を…
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「がん」「アレルギー」「不妊」の急増は人類長寿化の裏返しか
20世紀は「寿命延長革命」の時代だった。日本はその先頭に立つ。1900年ごろの日本人の平均寿命は男性約42歳、女性は約44歳。平成時代の2000年にはそれぞれ約77歳、約84歳となった。およそ100…
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「富裕国の平均寿命100歳はムリ」は本当か? 米国で論文報告
がん治療や心臓病の予防、再生医療など近年の医療技術は飛躍的に進歩している。膨大な医療論文や情報を読み込み、解析して医療関係者や患者に適切なアドバイスをする医療AIも実用化の一歩手前。20世紀に起きた…
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寿命150歳を可能にする?「異種移植」の過去と現在…プーチンと習近平の雑談で注目
「長生きなんてうんざり」という人がいる一方で、一部の権力者は長生きを前提とした権力固めに躍起になっている。先月3日に中国・北京の軍事パレードに出席した中国の習近平国家主席(政権掌握から13年)と、ロシ…
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「腸」と「筋肉」の関係…アスリートや高齢者にはどんな特徴があるのか
「年を取ると筋肉が落ちるのは使わないから」と考えて運動に励む高齢者もいるが、必ずしも正しくない。 ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師が言う。 「年齢を重ねる…
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「アッカーマンシア菌」とはどんな細菌なのか? 次世代プロバイオティクスとして注目
厚労省がまとめた2025年9月1日時点での国内に住む100歳以上の高齢者の数は9万9763人。昨年から4644人増え、55年連続で過去最多を記録した。いわゆる百寿者の増加は戦後の日本国憲法が掲げた「…
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「酪酸菌」を増やすには何をすればいいのか…がんや認知症も予防
ヒトの健康に役立つ腸内細菌といえば、腸のなかを弱酸性にして悪い菌を寄せ付けない“お掃除屋”の「ビフィズス菌」や、免疫を元気にして体を守る応援団「乳酸菌」を思い浮かべがちだ。しかし、「酪酸菌」も忘れて…
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健康は腸内の多様性に左右される…ヒトは細菌で生かされている
いまの日本は1年間で160万人が亡くなる多死社会。身近な人との永久の別れに接するたびに「人は独りで生まれ、独りで生きて、独りで死ぬ」というフレーズが身に染みる。 しかし、生物学的にはこれは正…
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「第二の脳」腸内マイクロバイオータは3歳までに形成される
生物を共通の特徴ごとにグループ分けしたものに「生物分類の階級」がある。進化の過程を理解するためで、広い範囲から徐々に狭い範囲に絞られていく。ヒトは、真核生物[ドメイン]、動物[界]、脊椎動物亜[門]…
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腸内細菌の最大の敵は「薬」…不必要な多剤併用を避けて腸を整える
ヒトの腸内には約1000種類、約100兆個の細菌がコミュニティーを形成。そこから産出される物質は腸の環境を整えるだけでなく、血液や神経を介して脳、肺、肝臓、腎臓、筋肉を動かし、全身の健康状態に関与し…
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腸はなぜ「第二の脳」と呼ばれるのか…体をうまく機能させるには腸を整えることが不可欠
消化器に問題がないのに、慢性的な腹痛、便秘、下痢を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)を患っている人は多い。以前はストレスが原因といわれ「忙しい生活の見直しを」とアドバイスされたが、いまは「腸内細菌叢」…
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老化細胞除去治療「セノリティクス」とは何か?
高血圧、糖尿病、脂質異常症……。生活習慣病の治療というと、薬を飲んだり、食事や運動、睡眠など生活習慣の改善を目指すイメージがある。しかし、いまはそれに加えて老化細胞を取り除く新たな治療法が注目されて…
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認知症は“特別な薬”を待つより生活習慣病の治療が先決
認知症リスクは近年、「高血圧」「糖尿病」「睡眠時無呼吸症候群」などや「帯状疱疹ワクチン」接種により低下することが報告されている。 例えば世界的権威のある医学雑誌「ランセット」系の神経専門医学…
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「脳の陰の支配者」グリア細胞はアルツハイマー病にどう関わっているのか
患者数が急増するアルツハイマー病(AD)は、脳内で神経細胞の内外に異常なタンパク質が凝集する神経変性疾患だ。しかし近年、この凝集が見られても認知症症状が出ない例が報告されており、「凝集は病気の結果で…
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HIVは脳を攻撃…なぜエイズウイルスはグリア細胞に感染するのか
かつては死ぬ病気とされたHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症。感染すると長い間をかけて免疫を低下させ、指定されている23の疾患のいずれかを発症するとエイズと認定される。いまは治療薬の進歩により、適切…
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「グリア細胞」の機能低下や異常が引き起こす神経変性疾患
脳の「主役」は電気信号が往来する神経細胞(ニューロン)であって、電気が通らないグリア細胞は「ニューロンの脇役」あるいは「接着剤」──。かつてはそう考えられていた。実際、グリアとはギリシャ語で「接着剤…
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脳の陰の主役「グリア細胞」はどう老化するのか…ニューロンを支配?
成人の脳の重量は男性で平均1300~1400グラム、女性で1200~1300グラムほどで、90歳では60歳時の5~7%軽くなる。萎縮の程度は人それぞれだが、部位により差がある。計画の立案や実行、意思…
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脳はどのように老廃物を排出しているのか…グリア細胞と睡眠がカギ
良質で適切な時間の睡眠は頭をスッキリさせ、仕事や遊びのパフォーマンスをアップさせる。なぜか。ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師に聞いた。 私たちの体は毛細血管と…
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日光は“クスリ”…エネルギー工場のミトコンドリアを元気にする
太陽光には生物的に影響を与える周波帯の電磁波がある。紫外線はその代表で、しわやたるみの原因となる紫外線A波(UV-A)と日焼けの原因となる紫外線B波(UV-B)の2通りある。 UV-Aは年間…
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脳のアイドリングを一時停止…「マインドフルネスウオーキング」のススメ
人には、「寝ているとき」や「ボーッとしたとき」などに働く脳のシステムがある。「デフォルトモードネットワーク(DMN)」と呼ばれるもので、脳の「内側前頭前野」「後帯状皮質」「楔前部」「下頭頂小葉」など…
