腸内細菌の最大の敵は「薬」…不必要な多剤併用を避けて腸を整える

公開日: 更新日:

 ヒトの腸内には約1000種類、約100兆個の細菌がコミュニティーを形成。そこから産出される物質は腸の環境を整えるだけでなく、血液や神経を介して脳、肺、肝臓、腎臓、筋肉を動かし、全身の健康状態に関与している。腸が「第二の脳」と呼ばれるゆえんだ。そのカギを握るのが腸内マイクロバイオータ(腸内細菌叢)。

 それほどまでに重要な腸内マイクロバイオータはヒトが受けるさまざまな刺激に応じてその組成が大きく変化する。その代表的刺激は薬、病気、食事運動だ。

 では、このなかで最も強い影響を与えるのは何か? その回答となる研究がある。東京医科大学が、国立国際医療センター、ドイツ欧州研究所と共同研究を行い、大規模な日本人の腸内マイクロバイオータデータベースを構築し、データ解析した研究だ。「Gastroenterology」誌の2022年7月1日オンライン版に報告している。

 研究は2015年1月からスタートした日本の4D(病気、薬、食事、日常生活)マイクロバイオームプロジェクトに参加した4198人の糞便サンプルをショットガンメタゲノム解析(サンプルのDNAの断片を一気に読み取る機械を使う網羅的解析法)し、腸内マイクロバイオータの組成への影響を評価したもの。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    俺と巨人ガルベスの大乱闘の一部始終…落合博満さんのヘッドロックには気を失いかけた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」

  5. 5

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  1. 6

    侍J井端監督 強化試合メンバー発表の裏に「3つの深謀遠慮」…巨人・岡本和真が当選のまさか

  2. 7

    メジャー今オフにも「二刀流ルール」撤廃の可能性…ドジャース&大谷翔平に他球団のやっかみ集中

  3. 8

    “児童ポルノ”で衝撃逮捕!日本サッカー協会・影山技術委員長の素性…「精神的な負担を抱えていた」の声も

  4. 9

    奈良の鹿愛護会が語った現場のリアル…「シカさんをいじめるな!」の裏に横たわっている大問題

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発