SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ
12月17日に東証に再上場する予定のSBI新生銀行が、農林中金と資本・業務提携を結んだ。再上場にあたり、農林中金が50億円規模のSBI新生銀行株を引き受けるもので、今月13日に公表された業務提携文では、「独自の金融ソリューションとネットワークや、IT・デジタル技術に強みを有するSBI新生銀行と国際分散投資や農業・地域金融の知見を有する農林中央金庫との協働を通じた多面的なシナジーを創出する」と謳われている。
この両者の組み合わせについて、金融界では、「SBI新生銀行は、資本増強とともに農林中金という豊穣な資金源を獲得したようなもの。SBIグループの総帥・北尾吉孝氏は、してやったりだろう」(メガバンク幹部)との声が上がっている。
SBI新生銀行の再上場時の想定時価総額は約1兆2900億円で、今年最大となる見通しだ。「2023年9月の上場廃止時の時価総額は5671億円だったことを思えば、まさにサナギがチョウに変身するようなものだ」(市場関係者)と評価されている。
上場で得る手取り額1220億円は運転資金として活用する。中期経営計画で掲げた法人営業や住宅ローンなど4分野の拡大に充て、自己資本を強化しつつ、事業規模と収益性の向上を図る考えだ。


















