なぜプロ野球二軍の移転先公募に自治体が殺到? 米マイナーに学ぶ“球団は町の一軍”の成功例
【Q】プロ野球の二軍移転ラッシュが話題の昨今。ヤクルトや日本ハムは移転先が決定し、ロッテも将来的な移転を発表。中日も移転先の公募に30近い自治体が殺到しました。こうした移転ラッシュの背景には何があるのですか?
【A】背景には育成施設を充実させたい球団と、人を呼び込みたい自治体の思惑の一致があります。二軍球場が選手を育てる場所から、町の賑わいを育てる拠点へと役割を広げているのです。日本ハムの移転先に内定した恵庭市でも、住宅や商業施設を組み合わせたまちづくりが計画されています。
そのヒントは米国のマイナーリーグにあります。私は今夏、半月ほど米国を回り、各地の球場を視察しました。なかでも印象深かったのは、2004年以来22年ぶりに訪れたインディアナ州サウスベンド市。かつて調べた町の「答え合わせ」でもありました。
自動車やミシンなどの工場で栄え、最盛期には約13万人が暮らした町ですが、1960年代以降、工場の閉鎖が相次ぎ、人口は約10万人に。中心部には廃虚や空き地が目立ちました。北側にある名門ノートルダム大学の周辺は賑わっても、学生が帰省する夏は静か。当時、同市を本拠地としていたのが、ダイヤモンドバックス傘下1Aのシルバーホークス。市当局は「球団誘致は投資回収ができていなくても、住民が集う場を得た価値は大きい」と語っていました。私の最初の訪問も、そんな時期でした。


















