著者のコラム一覧
小林至桜美林大学教授

1968年、神奈川県出身。91年ドラフト8位で東大からロッテに入団。93年に引退し、94年から7年間米国在住。コロンビア大でMBAを取得し、江戸川大教授を務めながら、2005~14年にソフトバンクホークスの取締役を兼任。現在は、一般社団法人大学スポーツ協会理事、一般社団法人スポーツマネジメント通訳協会会長。YouTubeチャンネル「小林至のマネーボール」も好評配信中。

12球団が「観客の暑さ対策」にせっせと励むワケ 西武が好例、親切ではなく立派な“経営戦略”

公開日: 更新日:

【Q】9月に入ってもまだまだ厳しい残暑が続く日本列島。プロ野球でも屋外球場の暑さが問題になっていますが、各球団はどんな対策を取っているのでしょうか。

【A】 猛暑対策は「選手の体調管理」であると同時に、「球団の売り上げ防衛」です。選手を守れなければ試合が成立せず、観客を守れなければ興行が成立しません。

 プロ野球選手は炎天下に慣れ、暑熱順化していますが、「慣れているから大丈夫」ではありません。NPBは今季、熱中症対策ガイドラインを作成。試合前にグラウンドで暑さ指数(WBGT)を測り、28度以上なら、冷房のあるロッカー、氷、クーリングベスト、ミストファン、アイススラリーなどを組み合わせるよう求めています。

 一軍は真夏の屋外デーゲームが少ない。むしろ厄介なのは寒暖差です。同じドームでも、空調の効く閉鎖型、開閉式のエスコンフィールド、屋根はあっても外気が入るベルーナドームでは別物です。閉鎖型でも、上段を冷やそうと空調を強めれば、低い位置のベンチは寒くなる。汗で濡れたユニホームで冷気に当たると、屋外以上に体が冷えます。涼しいドームで一日中プレーすること自体、アマチュア時代にはほとんど経験しません。

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