週間読書日記
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倉阪鬼一郎(作家)
2月×日 西崎憲著「全ロック史」(人文書院 3800円)を読了。5年半をかけた500ページ強の大著だからもっと時間がかかるかと思いきや、意外につるつると読むことができた。むかしプログレッシブ・ロックを…
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及川眠子(作詞家)
3月×日 来年還暦。あとどれくらい仕事に邁進できるだろう。残りの日数を数え出すようになってから、私は時間を取られるプロデュースの仕事をやめて、とにかく「書くこと」だけに集中してきた。 だけど、…
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早川いくを(著作家、書籍デザイナー)
2月×日 締め切りに焦り、確定申告の書類を書き、おどしすかしで偏食の子供に夕飯を食わせ、風呂に入れ、皿を洗い、布団に倒れ込んで毎日その繰り返し。たまりゆく日常の澱。もういやだ。何もかも打ち捨てて旅に出…
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富樫倫太郎(作家)
2月×日 夜型の生活が辛くなってきたので、朝型の生活に切り替えた。早いときには5時過ぎに起きる。早起きの利点は、静かな環境で好きなことができることだ。 コーヒーを一杯飲めば頭がすっきりして仕事…
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桜木紫乃(作家)
1月×日 仲野徹著「(あまり)病気をしない暮らし」(晶文社 1600円+税)を読んで肩こりと腰痛を忘れる。「読んで笑って医者いらず」の帯に違わず、関西話芸の呼吸を学べる1冊かもしれない。と思ったところ…
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高嶋哲夫(作家)
1月×日 現在、「沖縄コンフィデンシャル」シリーズを書いている。沖縄を舞台にした警察小説だ。沖縄戦では住民の4人に1人が亡くなっている。沖縄は過去と基地を抜きには語れない。 ちょうど辺野古の埋…
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藤沢周(作家)
1月×日 還暦となりても、「いいね!」少なし。同郷越後の良寛禅師が遺した「只聞枕上夜雨聲」という無常なるフレーズが孤独な男には沁み入る。埋もれ木となりつつ自らを磨く、と殊勝にも今年の手帳1頁目に書いた…