これは斬新!テーマがユニークなアンソロジー小説特集(4)憎い?愛しい?元カレをテーマにした4作

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「元カレの名前なんて忘れた」青山美智子、一木けい他著

 多彩な作家陣の作品が楽しめるアンソロジー小説。ミステリーや恋愛などジャンルはさまざまだが、今回は一風変わったテーマの作品をご紹介。1行目の書き出しのみを統一したアンソロジー、作家ごとにテーマを変えたホラー小説、小説とエッセーと漫画を詰め込んだ食にまつわる作品集など、短編ながら読後の満足感が抜群の4冊だ。

  ◇  ◇  ◇

「元カレの名前なんて忘れた」青山美智子、一木けい他著

「有名になると元カレが増える」という姉ちゃんの愚痴を、僕は黙って聞いている。姉ちゃんは連続ドラマの端役で大当たりし、今や時の人。大学時代に1度だけ遊園地に行った男が、会いたいと連絡してきたことに憤慨している。

 酒が進んだ姉ちゃんは、「本当に会いたい元カレは、さっぱり連絡してこない」とつぶやく。そういう奥ゆかしいところがいいとも。でも僕は、今日こそ姉ちゃんに言いたいことがあった。(青山美智子著「姉ちゃん」)

 大学4年の夏から5年間付き合った真翔に別れを切り出され、別れたくないとすがった美加。今では元カレはセフレとなり、雑に扱われる毎日だ。そんなとき、高校のクラスメートだった彩智と再会する。彼女は20歳の頃、交際していた男のペニスを切断しようとして大ケガを負わせる傷害事件を起こしていた。(町田そのこ著「すべてはカーテンの中」)

 4人の作家が「元カレ」をテーマに描いた恋愛小説アンソロジー。 (PHP研究所 1980円)

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