新作でアル中男の再生描く ガス・ヴァン・サント監督に直撃
アル中で自暴自棄になっている中年男にも明日はある。名作「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」のガス・ヴァン・サント監督(66)の新作「ドント・ウォーリー」が話題だ。主人公は酒でハメを外しての交通事故によって、下半身不随になってしまう。約10年ぶりに来日した監督に聞いた。
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――2010年、59歳で亡くなった風刺漫画家ジョン・キャラハンの人生を映画化しようと持ちかけたのは俳優のロビン・ウィリアムズだったとか。
「そう。『グッド・ウィル・ハンティング』に出演していたロビンが監督してくれないかと持ちかけてくれたんです。キャラハンの自伝は面白く、また同じオレゴン州の同じ界隈に住んでいて、彼が赤い髪をなびかせて、雨の中でも車椅子を猛スピードで走らせている姿をよく目にしていた。それに、たとえ人生最悪の目に遭っていても、再生できるんだと彼は実際に証明しているわけですからね。これは撮るべき作品だと思いました」
――酒を飲まずにいられないアル中の気持ち、すさんだ生活、苦しみがとてもリアルですね。