「血腐れ」矢樹純著

公開日: 更新日:

「血腐れ」矢樹純著

 実家で暮らすフリーランサーの幸菜は、母に頼まれ弟の伸彰一家のキャンプに同行する。伸彰の妻・麻実が仕事で行けないので、2人の子どもの世話の手伝いをするためだ。幸菜らが子ども時代にも利用したことがあるキャンプ場に到着し、設営を始めるが、伸彰の様子がおかしい。麻実との関係が悪く、母には離婚をしたいと漏らしたらしい。

 幸菜は弟のタオルに血のようなものがついていることに気づき、思わずよからぬ連想をしてしまう。キャンプ場の近くにある神社は縁切りで有名で、社の裏の石に相手の血を捧げれば悪縁だけでなく、その命さえ絶つことができると伝わる。幸菜も小学生のときに自分をいじめる同級生の血を捧げたことがあるのだ。(表題作)

 イヤミスとホラー6作を収録した戦慄の短編集。

(新潮社 693円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意