陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

公開日: 更新日:

 ポスティングシステムによるメジャー挑戦を要望し、母親にも背中を押されて球団側と泥沼交渉を繰り広げていたロッテ佐々木朗希(22)。

 本人はその気マンマンだったが、球団OBからは「25歳まではマイナー契約しか結べないから、ロッテが手にする譲渡金はたったの5000万円前後。球団側はただでさえ容認しがたいが、カネの問題以上に、『こういうやり方でプラスになることはひとつもない』と、本気で佐々木を心配している」という声も聞こえていた。【前編】から続く。

 ◇  ◇  ◇

 評論家の橋本清氏もこう言う。

 橋本氏は188センチの長身から投げおろす快速球とフォークを武器に巨人のセットアッパーとして2年連続52試合登板を記録するなど活躍。しかし、その反動もあって、右ヒジの靱帯を再建するトミー・ジョン手術を受けた経験を持つ。

「佐々木が投手としてはドジャース大谷翔平を凌駕する素質の持ち主であることは疑いようがありません。しかし、192センチ、92キロの身体は現時点ではまだ、プロのそれにはなっていない。高卒入団4年目を迎えた昨季も7月に左脇腹の肉離れで2カ月近く離脱しています。筋力などのデータを持っているロッテが、今なお佐々木は育成段階と慎重な姿勢を崩していないのは間違っていないでしょう。そもそも、佐々木は直球の平均球速が160キロに届こうかという剛球投手。当然、他の投手と比べて肩、ヒジへの負担が大きく、フォークを多投する投球スタイルにも常に故障のリスクがつきまとう。メジャーは日本以上にハードでタイトな日程で、先発投手は最低でも中5日のローテーションで回らなければいけない。硬いマウンド、滑りやすく大きいボールの問題もあり、日本で十分に経験を積んだ先輩日本人メジャー投手のほとんどがヒジにメスを入れている。今の佐々木がメジャーに行っても壊れるリスクが増すだけではないか。日本であと数年、体力も経験もしっかり準備をしてから挑戦した方が本人にとっても絶対にプラスです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い