元大使・天木直人氏「中東の不条理は武力では解決できない」

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――12年前に「イラク戦争に参加すべきでない」と公電を打ち、解雇されたわけですが、結局、それは正しかった。いま振り返ってみて、どう感じていますか。

 公電を打ったのはレバノンの人がみんなそう言っていたからです。米国がサダム・フセインをやっつけるなんて1日でできるだろう。しかし、米国はイラクが新しい民主国家に生まれ変わり、平定すると考えているが、まずそうはならない。場合によっては、中東全体が混乱する。最悪の場合は世界が混乱する。レバノン人はそこまで助言してくれていたんです。まさにあの時、私は「警告」を発したのですが、その通りのことが、最悪の形になってしまいました。

(聞き手=本紙・小塚かおる)

▽あまき・なおと 1947年、山口県下関市生まれ。68年、京大法学部を中退し、上級職として外務省入省。在サウジアラビア大使館参事官(82~84年)、在レバノン特命全権大使(2001~03年)などを歴任。03年、イラク戦争に反対する公電を発し、解雇処分。現在は自由な立場から評論、執筆活動を続けている。

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