GWに影落とす「物価高・円安」の深刻度 官製賃上げは効果なく、贅沢する余裕もなし

公開日: 更新日:

「賃上げと成長の好循環」には程遠い──。

 調査会社「インテージ」が全国の15歳から79歳の男女を対象に調べたところ、今年のゴールデンウイーク(GW)の予算は平均2万7857円と昨年とほぼ変わらず横ばいだった。

 今年の春闘では大手企業で満額回答が相次ぎ、平均賃上げ率5.28%(連合の中間集計)と、歴史的な伸び率に沸いている。しかし、だからといってGWに奮発するわけではないらしい。同社の広報担当者はこう話す。

「コロナが5類に移行したことに加え、賃上げなど経済的にも明るいニュースがあり、GW予算は増加するのではないかと想定していました。しかし、物価高や円安が大きく響いている。調査では、物価高や円安が『かなり影響する』『やや影響する』と回答した人が、全体の63.4%に及びました」

 一方で、GW期間の国内旅行の平均予算額は8万1310円と、昨年と比べ約1万円増加した。コロナの制限がなくなり、せめて旅行くらいはお金を使う機運が高まっているのかと思いきや、必ずしもそうとは言い切れない。経済評論家の斎藤満氏はこう話す。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋