子供の顔と東京五輪メダル…吉田沙保里に託された父の遺志

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 女子レスリングの歴史に名を刻んだ鬼コーチがこの世を去った。
「霊長類最強の女」といわれる吉田沙保里(31)の実父で、日本の女子レスリングの隆盛に貢献した吉田栄勝日本代表コーチが11日、くも膜下出血で帰らぬ人となった。

 享年61。自身が設立したちびっ子レスリングの「一志ジュニア教室」で、吉田を幼少の頃から指導。吉田の最大の武器で代名詞でもある「高速タックル」は栄勝氏の厳しい指導によって完成したものだ。

 折しもこの日は、15日開幕の女子レスリングW杯に備えた代表合宿の初日。日本レスリング協会の福田富昭会長以下、代表首脳陣、選手ら集まった関係者は深い悲しみに包まれた。

 栄勝氏とは吉田を久居高2年生の時から指導して以来の付き合いという栄和人女子代表監督は「沙保里の結婚、子供を見届けないうちにあの世に逝ってしまったのは心残りでしょう」と涙ながらに話した。

 吉田がロンドンを制して五輪3連覇を達成した際、栄勝氏は「早く沙保里の子供の顔を見たい」と、16年のリオ五輪が潮時と周囲の関係者に打ち明けていたそうだ。ところが、昨年、吉田自らが東京五輪招致、レスリングの五輪存続活動に尽力して、東京開催が決まると一転。「東京でもメダルを取らせたい」と言い出したという。

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