B・ワトソンも…来日有名ゴルファーが“急失速”するワケ
■ケガでもしたら…が本音?
実は来日すると、10日にはスポンサーである寝具メーカー・エアウィーヴのイベントに参加している。つまり試合よりもスポンサーへの挨拶回りが先だったのだ。米国ゴルフ事情に詳しい、ゴルフライターの吉川英三郎氏がこう言う。
「米ツアーはすでに2014-15年シーズンが始まっていますが、大きな大会はなく、シーズンオフの雰囲気です。メジャー大会を中心に年間スケジュールを立てるトッププロの多くは、この時期はオフにあてて体を休め、観光や遊びを兼ねてスポンサー回りや副業に精を出します。試合でシャカリキになって、ケガでもして長引いたら大変ですから無理をしません。試合勘が鈍るからという理由で試合に出場するプロもいますが、本気でプレーするわけありません。トッププロになればなるほど、スポンサーが殺到して大金を稼げますから、年末まではスポンサー優先のスケジュールになります」
そういえば日本オープン38位とさえない成績に終わったA・スコット(34)はユニクロとの契約に「日本の試合に1試合出場すること」という条件があったし、BSオープン棄権のB・スネデカー(33)はスポンサー絡みの来日だった。来週のダンロップフェニックスに出場するJ・スピース(21)、W・シンプソン(29)だって、どこまで本気モードでプレーするか怪しいものである。
ようするにビッグネームはいずれも“ビジネスがらみ”の来日で、リップサービスはあっても、ぜひとも日本で勝ちたいという闘志はほとんどない。観客を呼ぶにはうってつけだが、この時期のビッグネームは牙の抜かれた虎と同じで、真剣にプレーしないのだ。