自分を殺し耐える女形で存在感 中村雀右衛門は“陰の主役”

公開日:

 6月の歌舞伎座は、大看板として幸四郎、吉右衛門、仁左衛門が揃ったが、共演はひとつもない。みな自分が得意な役、やりたい役をやっているので、ひとつの興行としてのまとまりもない。別々の劇場をハシゴして見ているようであった。

 このバラバラな大幹部たちを結果的に束ねたのが雀右衛門(写真)だ。吉右衛門の「弁慶上使」でおわさ、幸四郎の「鎌倉三代記」で時姫、仁左衛門の「御所五郎蔵」で皐月と、3役をつとめ、今月の陰の主役といっていい。

 雀右衛門は、襲名して1年が過ぎたが、大役が続いている。歌舞伎に出てくる女性は自分を殺して耐えることが多く、雀右衛門はそういう役が合う。そして、うまい。だから、うまければうまいほど地味な印象になり、損な役回りだった。性格的にも前に出ていくタイプではなく、目立たない。だが、これだけ大役が続くと、地味だけど、存在感はある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の芸能記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悪いのは告発女性? バナナ日村「淫行」同情論への違和感

  2. 2

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<上>

  3. 3

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  4. 4

    安倍首相が怯える 近畿財務局“森友キーマン”証人尋問Xデー

  5. 5

    ファン心配…築地「吉野家1号店」営業終了で店長はどこへ

  6. 6

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<下>

  7. 7

    狙われる関ジャニ∞…錦戸&大倉“ベッド写真”流出の裏事情

  8. 8

    ラグビーW杯決勝が22万円に! 横行するネットダフ屋の実態

  9. 9

    「黄昏流星群」も フジドラマ放送前に打ち上げ続々のワケ

  10. 10

    大坂なおみが目指すWTAファイナル “超VIP待遇”の仰天全貌

もっと見る