NHKで共演 東出昌大も泣いた立川談志師匠の「ねずみ穴」

春風亭一之輔（Ｃ）日刊ゲンダイ

　ＮＨＫでは「超入門！落語ＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ」に続き、２０１７年から「落語ディーパー！東出・一之輔の噺のはなし」という番組がＥテレで始まった。司会は俳優の東出昌大である。

「とってもいい方なんです。本当に落語が好きで、落語と落語家に対するリスペクトが凄い」

　それは番組を見ていてわかった。古今東西の名人上手のＶＴＲを見た後、東出が恍惚の表情になるのだ。立川談志の「ねずみ穴」は２、３分見ただけで泣いていた。

「僕も高校生の時に談志師匠の『ねずみ穴』を聴いて泣きましたけど、東出さんみたいに、すぐには泣かなかった（笑い）」

　この番組は一之輔にどんな影響を与えたのか。

「落語家って芸談をしないじゃないですか。それが芸談をする番組なんで、その回に取り上げる噺について、普段思ってることとか、体にしみついて演じていることを自分で分析して言葉にする必要があった。それが一番勉強になりました。東出さんにあんなことがなければねえ」