赤井英和の生き様はとにかく“必死のパッチ”…Twitterが話題の夫人と公私ともに二人三脚で
14年半ぶりに主演を務めた映画「ねばぎば 新世界」(上西雄大監督・10ANTS、渋谷プロダクション配給=10日公開)では大阪・新世界を舞台に、義理と人情に厚く、困っている人がいたら放っておけない主人公(通称・勝吉)になりきった。
「舞台も映画もドラマもNGを出すことが結構あるんですが(苦笑い)、今回の作品はほぼ一発撮り。撮影が3時間巻きで終わる日もあるぐらいで、すんなりと進みました。ホンを読んでる時から勝吉の気持ちが(心臓あたりをさすりながら)ここんとこに入ってきまして、(お腹をさすりながら)ここから言葉が出てきたって感じです」
共感する部分があったのだろうか。
「(服役していた弟分の)コオロギと殴り込みに行く前に焼き肉を食べているシーンで、『俺は、お前のこと、弟やと思うてる』というセリフがあるんですが、完成試写を見た時は自分でもジーンと来ましたね。勝吉と俺、似てるのかなあ」
撮影はコロナ以前の2019年夏に行われ、同時期に還暦を迎えた。人生のひとつの節目、それでも特別に何か意識が変わったことはないという。
「還暦にかかわらず、二十歳、結婚した時、子供が生まれた時……人生にはさまざまな出来事がありますが、心境の変化とか特にないんですよ。俳優の仕事でいえば、34年、続けさせてもらってますが、その年その年、その瞬間その瞬間、とにかく全力。いつでもどこでも“必死のパッチ”です」
“赤井嫁”のツイッターが大人気
今年1月、芸能界に飛び込んだ時から所属していた事務所を退社し、独立。「(妻の)佳子ちゃんが社長で、私は社員として使ってもらってる」という二人三脚の体制になった。公私ともに支え合う夫人の存在は「怖い」そうだが……。
「夫婦喧嘩もないんですよ。喧嘩にならない。すぐに俺が謝るから(苦笑い)。あとはなんでしょう。うちは両親の仲がとてもよくて、夫婦喧嘩ってものを知らずに育ってきた。そんな子供の頃からの環境も大きいのかもしれませんね」
■「赤井はとてもシンプル」
最近は、佳子夫人のツイッター「赤井英和の嫁 佳子」も話題だ。使い切った洗濯洗剤の空ボトルに不敵な笑みを浮かべたり、パンツ一丁で玄関先から息子を見送ったりする飾らない赤井の日常が、クスッとした笑いを誘うコメントとともにアップされている。フォロワー18万人超を誇る人気のアカウントだ。
その秘密について、佳子夫人は、「人生に悩みは尽きないもので、考えなくてもいいようなことまで考えてしまう時ってありますよね。でも、赤井の場合は考えないようにしているのではなく、そもそも考えない。何事もシンプルなんです」と解説する。
“画になる体形”をキープ
見た目の若々しさも、大きいのだろう。現在もスポーツジムに通っていることもあって“画になる体形”を維持している。21戦19勝(16KO)2敗、「浪速のロッキー」と名を馳せた元プロボクサーだ。スマートにジーンズをはきこなす後ろ姿を見て「足が長いですね」とつぶやく記者に、「そうなんです、足が長いんです」とほほ笑む佳子夫人。シンプルに伴侶を褒められることにも、夫婦円満の秘訣があると見た。
(取材・文=小川泰加/日刊ゲンダイ)