入籍後に本性を見せたモラハラ鬼夫と離婚したい、でも…。バツ2に躊躇する47歳女性
47歳、再婚4年目だけど夫婦仲は最悪
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
美由紀さん(仮名)は、47歳でバツイチ再婚4年目。しかし夫・マコトさん(仮名)との仲はすでに険悪になっていて、再婚したことを心の底から後悔する毎日だとこぼします。
「“鬼夫”って、まさにああいう人のことを言うんだろうなって感じです。
夫が離婚をしたのは私と出会う3年前って聞いていましたが、きっと私が聞いている離婚理由は嘘で、前妻が鬼夫に耐えられなくなって逃げたんじゃないか…って疑いたくなるほどですから。
夫のどこが鬼かと聞かれれば、それはもう“全部!”って言いたいです。でも私がここ最近で許せないって思うのは…」
自分に甘くて人には厳しい
夫に対する不満が、とめどなく溢れ出てくる美由紀さん。聞けば夫は、金遣いが自分にだけ荒く、家族にはケチとのこと。
さらには美由紀さんの交友関係や予定を管理し、自分の意に沿わない予定に対しては「却下」と告げて、美由紀さんの自由を奪っているそうです。
「モラハラ、サイコパスなんていう言葉も当てはまるかもしれませんが、夫は、自分に甘くて人には厳しい典型ですね。
交際中には、まったくそういうそぶりを出していなかったんですよ。むしろ気前が良くて、私をとても大事に扱ってくれていたし、今とは別人です」
美由紀さんは、20代の早いタイミングで授かり婚をした過去があり、すでに一人息子は成人しているそう。現在の夫とは二人暮らしです。
いつかは、離婚を…
「息子が遊びに来ると、夫は“いい人”を演じます。だから息子は『ママ、いい人と再婚できてよかったね』なんて言ってくるんですけど、私としては複雑な心境です。
ただ…、息子に心配をかけたくないので、夫が鬼であることは伏せているんですよね。もしここで、私が夫から苦しめられているなんて息子が知れば、きっと息子が傷ついてしまいますから…」
美由紀さんは、「鬼」のような夫とは、これからもずっと添い遂げることはとても難しいと判断、「いつかは、離婚を」と腹に決めていると話します。
バツ2に抵抗感はあるけれど、もう無理
「今度離婚をすると、私はバツ2なんですよねぇ…。一度目の離婚よりも二度目の離婚のほうがメンタル的にキツいって聞いたことがありますけど、本当だろうなって気がします。
そういう不安も大きくて、離婚をするのはいつがいいのか決めかねているところもあるんです。
夫がもう少し、“鬼”じゃなければ…、ある程度の我慢をして添い遂げる選択もできるかもしれないけれど、とてもじゃないけれど老後を穏やかに過ごせる相手ではありません。
ここまでヒドイと、夫はなぜ猫をかぶってまで私と結婚をしたかったのか意味がわかりませんよね。
妻に対してヒドイ態度をし続ければ妻が逃げてしまうかもしれないってことだってわかっていると思うのに、年々ヒドイ態度が増していく夫に対して、今はもう不快感しかありません」
◇ ◇ ◇
結婚生活に対して、諦めの感情が色濃く出ている美由紀さん。では、夫であるマコトさんは、夫婦の関係性についてどう受け止めているのでしょうか。
次回に続きます。
(並木まき/ライター・エディター)