著者のコラム一覧
てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

志は皆同じ 濱田祐太郎の開拓した道にコストをかければ莫大なカネを生む

公開日: 更新日:

「僕がハンターとして捕まえる側で。暗闇ステージとか作ってもらえれば無敵かなって」
 (濱田祐太郎テレビ朝日系「耳の穴かっぽじって聞け!」6月4日放送)

  ◇  ◇  ◇

 2018年に「R-1ぐらんぷり」(フジテレビ系)で優勝した生まれつき、ほぼ全盲の漫談家・濱田祐太郎(34)。しかし、王者にふさわしいチャンスが与えられたかといわれると首をかしげざるを得ない。

 よく賞レースで優勝するとバラエティー番組を“一周”するなどといわれるが、他の王者と比べて「あれ? 俺、この番組呼ばれてないな」と思うことが少なくなかったという。だから、今からでも「逃走中」(フジテレビ系)に出してほしいと言って、その起用法を笑いを交えて語ったプランが、今週の言葉だ。「こういうアイデアひとつ、工夫ひとつで全然やれる余地はある」と続けた。

 そんなアイデアで濱田を起用した代表例が「水曜日のダウンタウン」(TBS系)の「『箱の中身は何だろな?』得意な芸人№1濱田祐太郎説」だ。しかし、こうした例はごく限られており、障害のある芸人が出演できるのは、福祉系の番組がほとんど。そんな状況だと、たまにバラエティー番組に出ると、その人が「障害者代表」のように捉えられてしまう。だから、濱田もSNSで「障害者の芸人もバラエティーにバンバン出して世の中に慣れてもらうことの方が大事」(24年2月14日)と訴えるのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  2. 2

    ソフトB近藤健介の原動力は「打倒 新庄日本ハム」…憂き目にあった2022年の“恩返し”に燃える

  3. 3

    ドジャースが欲しがる投手・大谷翔平の「ケツ拭き要員」…リリーフ陣の負担量はメジャー最悪

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  1. 6

    遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々

  2. 7

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  3. 8

    藤浪晋太郎に日本復帰報道も、古巣阪神出戻りは「望み薄」…そして急浮上する“まさか”の球団

  4. 9

    巨人・田中将大を復活させる「使い方」…先発ローテの6番目、若手と併用なんてもってのほか

  5. 10

    自民・鶴保失言「運のいいことに地震」で苦戦の二階ジュニアに赤信号…参院選“仁義なき紀州戦争”決着か