勝っても負けても号泣…片岡大育のアジア挑戦に心配の声
【ダイヤモンドカップ 最終日】
勝った片岡大育(28)がホールアウト後のテレビインタビューで、「泣き虫なんですみません」と突然言葉を詰まらせてボロボロと涙を流し、「すごく苦しくて……」と言ったきり、しばらく話せなかったのには驚いた。
辺りが静まり、ギャラリーから「頑張れっ」「よく頑張った」と助け舟が出たほどだ。
片岡は昨年の中日クラウンズでも金庚泰(31)とのプレーオフに敗れて号泣しており、「泣き虫」には“前科”がある。勝っても、負けても涙が出てくるわけだが、プロとしていかがなものだろう。
18番グリーンサイドで目撃した評論家の宮崎紘一氏も、「人によって受け取り方はさまざまだろうけど、勝負の世界に生きているプロは人前で涙を見せちゃいけない」とこう言う。
「よく言えば感情に正直なのだろう。今の世代の風潮なのか甘ったれの感じがする。ツアー94勝の尾崎将司は優勝した瞬間に、次に勝つためには何が必要かをすぐに考えて、いつまでも勝った喜びに浸ることはなかった。片岡のプロ人生は先が長い。プロ3勝目は通過点に過ぎず、勝ち続けるにはやるべきことがたくさんあり、泣いている場合ではない。苦しいことはプロなら誰にもある。それは腹の中にしまって歯を食いしばることが次の勝利につながる。苦しさやつらさをペラペラ話してしまえば気分は楽になるかもしれないが、もっと勝者として堂々として欲しかった」
片岡は今回の勝利でアジアンツアー2年シードと欧州ツアーとの共催大会に出場できる。さらに厳しい世界に飛び込んでいくわけで、メソメソしている暇などないはずだ。