「本が紡いだ五つの奇跡」森沢明夫著

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「本が紡いだ五つの奇跡」森沢明夫著

 中堅出版社で働く編集者の奈緒は、大手に引き抜かれた先輩社員の東山から作家・涼元マサミの担当を引き継ぐ。早速、企画会議で涼元の書き下ろし小説の出版を提案する。

 だが、社長や編集長の反応は芳しくない。数年前に東山と揉めて、涼元は二度と奈緒の会社とは仕事をしないと断言したらしい。しかし、かつて自殺を考えるほど思いつめていたときに涼元のデビュー作に救われた奈緒は、今はミステリー一筋の涼元に再びデビュー作のような作品を書いて欲しいのだ。ある人のために。

 何とか会う約束を取り付けた奈緒だが、待ち合わせ場所に現れた涼元の姿に、激しく動揺する。

 編集者、そして作家、装丁デザイナーや書店員など、それぞれに悩みを抱えながら生きる人たちが一冊の本によって救われていく姿を描く感動作。

(講談社 957円)

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