「教わったことをすぐ覚えちゃうのがすごいネ」師匠の元関脇高見山が驚いた曙の本当の強さ

公開日: 更新日:

 元横綱の曙太郎さんが亡くなった。身長2メートル、体重200キロを超す巨体と突き押し、のど輪の破壊力はずっと語り継がれるだろう。

 だが、それだけで序ノ口から18場所連続勝ち越しの歴代1位記録や、同期の「若貴」より早い大関、横綱昇進は成し得なかった。

 1990年秋場所、ともに新入幕で対戦した若花田(のち若乃花)に頭をつけられても、左上手を引き付け、足を飛ばしたり上手投げを打ったりして先に攻め、最後は差し手を抜いて寄り倒した。

 初優勝した92年夏場所の貴花田(のち貴乃花)戦も、左前まわしをつかまれながら、おっつけて右を差し、腕を返して寄り倒した。組んだら相撲にならないようでは綱を張れない。横綱昇進後、白星の決まり手は寄り切りが最も多かった。

 若手の群雄割拠が始まり、まだ四つ相撲が多かった時代に稽古でもまれ、みるみる四つ相撲を身につける曙に、師匠の東関親方(元関脇高見山)が目を細めた。

「曙は教わったことをすぐに覚えちゃうのがすごいネ」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋