男子ツアー開幕戦“スポンサー撤退”の信ぴょう性「これ以上続けてもメリットがない」
こうした時代の流れに無頓着だったのは、むしろ男子ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)だ。本来は運営のすべてを取り仕切る立場のはずだが、賞金、運営資金、コースの選定、チケット販売、テレビ放映など、一切合切をスポンサー(主催者)に依存。
仮に賞金総額が2億円だとすると、かかる費用はその3倍といわれ、スポンサー企業はざっと6億円の出費になる。
これほど膨大な資金を出しながら、スポンサーが煩雑な運営までしなければならないというプロスポーツはゴルフだけだ。
ある大会主催者がこんなことを言ったことがある。
「スポンサーである私どもが、大会の運営、人員(社員)派遣、集客と何もかもやらなければならなかった。JGTOや運営を委託された業者、選手を含めて、大会を盛り上げようという意欲や工夫、努力が感じられなかった。大金を出しながら、なぜスポンサーが下請けのようなことをやらなければならないのか。そこに今の男子ツアーの問題点があるのではないでしょうか」というのは、もっともな意見である。
長く男子ツアーの歴史を彩ってきた開幕戦が消失となれば、これは今後にも飛び火しかねない。
「東建ホームメイトカップ」が消失すれば、男子ツアーは文字通り開幕戦からつまずき、男子ツアーのダメージはより深刻になる。