「経済成長という呪い」ダニエル・コーエン著、林昌宏訳

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 フランスは50年前より2倍も豊かになったのに、50年前より幸せになってはいない。このパラドックスは、富は常に相対的であることに基づく。

 自分が周囲の人より貧しいと、人は不幸だと感じる。人は所得が増加しても満足しない。自分の精神的、社会的な境遇から這い上がらせてくれる経済成長こそが希望を与えてくれるのだ。生活必需品にとらわれないポスト工業社会になったのに、安心できる世の中は実現せず、経済的な不安定さが生まれている。

 一方、ポスト工業社会にうまく移行したのがデンマークである。デンマークの国民は自国の社会体制を信頼しているからだ。

 経済成長が望めない閉塞的な状況から抜け出すための提言の書。

(東洋経済新報社 2000円+税)

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