「時代の反逆者たち」青木理著

公開日: 更新日:

「時代の反逆者たち」青木理著

 名古屋の入管施設でスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった。極度に体調が悪化しても仮放免も認められず、医療も受けられなかった。

 入管事件が専門の指宿昭一弁護士は、2021年の外国人労働者数は173万人で日本の全就業者の50人に1人は外国人なのに、入管は外国人を共生の対象ではなく、基本的に管理の対象であると考えていると指摘する。戦前の植民地政策の経験から、日本社会にいつ歯向かうか分からないと。日本にとって外国人政策は治安政策なのだ。

 ほかにNHKの「クローズアップ現代」のキャスター、国谷裕子さんの降板事件など、各界の最前線で闘う人たち9人を取り上げる。

(河出書房新社 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋